愛知県立芸術大学 大学案内2017-2018
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009日本画専攻Japanese Style Painting "Nihonga"■美術学部■美術科■日本画専攻専攻概要カリキュラム 日本画における絵画表現は千数百年前から連綿と積み重ねられている伝統的なものです。日本画は、鉱石を砕いて作った岩絵の具という粒子の粗い絵具を、接着剤である膠(にかわ)と混ぜて画面に書いていく、日本で千数百年続いてきた絵画表現です。岩絵の具の持つ輝きに魅了された学生が日々制作活動に励んでいます。日本画専攻の特色のひとつは、個人指導に重点を置いた少人数教育にあります。4学年の学生合計40名に対して、専任教員6名、非常勤講師約30名が指導にあたっており、1対1の個人指導を基本としています。 1年次、2年次には日本画表現における基礎的な技法の習得を目指します。動・植物制作、風景制作等の課題を通して、膠、絵具、紙、筆等の材料研究を行います。また古典衣装や模写を通して、日本画の伝統的な色彩や線描表現、及び技法を学びます。3年次には1・2年次に習得した基礎技法を踏まえ、より応用的な制作に入ります。各個人の発想や、取材をより必要とした課題が多くなります。古美術研究旅行では、絵具、紙、墨の製造現場を訪ね、材料研究を深めます。また、仏閣等を訪ね、障壁画等に見られる伝統的な絵画表現の研究を行います。4年次には予備制作に続き、学部の集大成として卒業制作(卒業制作展での発表を含みます)を行います。大画面の制作を行う事で各自が作品発表の指針を模索すると共に、より専門的な日本画表現を目指します。教育課程の編成方針 日本画の基礎実技と、専門性の高い技法や知識を幅広く習得し、独自性に富んだ自己表現の探求ができるように、習熟度を段階的に上げていくようにカリキュラムを編成しています。具体的なカリキュラム構成と特徴●1.2年次は日本画における創作の基礎を学びます。同時に技法材料の実習とともに 古典絵画模写を取り入れ、基盤的知識を身につけます。●3年次 古美術研究旅行や2年次より更に発展させた絹本模写を組み込みます。●4年次 大作を制作し、独創性を追及します。人材育成目標 日本画専攻では、古典研究を踏まえ、多様な価値観に基づく発想力を育み、現代作家として制作活動を行っていくことが出来る人材の育成を目標にしています。卒業までに身につけるべき資質・能力●創作・研究活動を継続するために必要な実技能力●多様な価値観に基づく発想力●社会に対して新たな視点からの提案をし、実現ができる能力

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