探県大 Vol.27
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久冨木原 玲 新学長にインタビューQ1学長への意気込み 学生には、世界のいろんな地域の人をつないだり、自らつながったりすることで人間的な共感を深めていってほしいと思っています。競争するのではなく、お互いがお互いを高めあうような交流と、それを発信する大学にしていく「ヒューマンな大学」を目指していきます。そのためには、学生たちが、外の世界を知り、自分自身を知ることが大切です、それによって自分自身が変わるのです。そのようにして学生たちが相互に異文化交流していけば、大学も変わっていくのです。 大学は、学生が主役ですから、私は皆さんを学長としてサポートしていきたいと考えています。Q2県大の好きなところを教えてください 私が12年前に県大に赴任して来てすぐ、たくさんの学生が私の研究室に押しかけてきました。私の著書を読みたい、卒論の添削をしてほしい、と訴えて来たのです。私は真面目でひたむきな、その姿に感動しました。県大の最も好きなところはこのように何事にも一生懸命に取り組む学生たちの存在です。 また、県大には色々な学部学科がありますが、大規模な大学ではなく、学生同士も教員ともお互いに顔の見える近さがとてもいいと思います。留学生も多く大学内での異文化交流ができるところも魅力的だと思っています。Q3はまっていることを教えてください ポルトガル語で詠まれた俳句にはまっています。ブラジルのアマゾンの大学で開催された日本研究の国際学会に出席したときに出会いました。それは、「百枚の花びらの菊」というタイトルがつけられ、木箱の中に、100枚ほどの俳句カードが入っていました。カードには一か所に穴があけてあり、小さな軸に通してありました。その軸を中心にカードを、ぐるりと一周ばらけさせると、まるで大輪の菊の花が咲いたようになり、とてもお洒落だと感じました。さらに、カードの一枚一枚には墨絵(俳画)がついており、とても本格的でした。 今日では世界中で俳句が詠まれていますが、熱帯地域のアマゾンでも詠まれていることに感動しました。これがきっかけで、ポルトガル語で詠まれた俳句に興味が湧いたのです。Q4高校生に向けてメッセージをお願いします まず大学は高校生の可能性を広げる場所であると伝えたいと思います。大学ではよく学び、よく遊びそして翼を鍛え、高く遠く飛ぶことのできる力をつけてほしいと思っています。高く遠く飛べるということはそれだけ視野が広がるということです。そしてたくさんの地域の人とつながっていける人になってほしいと願っています。 次に失敗を恐れないということを伝えたいと思います。私の郷里には「泣いているくらいなら飛(跳)んでしまえ」という言葉があります。これは「迷うくらいならやってみよ」という意味です。高校生ならたとえ失敗してもやり直すチャンスは沢山あります。そしてたとえ失敗してもその経験が自分を大きく成長させてくれると思います。なりたい自分を思い描き、ぜひ多くのことにチャレンジしていって下さい。4

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