秋田県立大学広報誌 イスナ VOL.22
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櫻井 理永さん出身高校 栃木県/宇都宮女子高等学校大学院では、どんな研究に取り組みましたか?微分方程式をコンピュータで計算するための解法の研究をしました。天体の軌道や台風の進路など、多くの自然現象は微分方程式で表すことができます。しかし、微分方程式の多くは手計算では厳密な解を求めることができないので、コンピュータで計算をします。コンピュータで計算をしても様々な困難が生じるので、紙と鉛筆で数式に立ち向かったり、微分方程式を解くためのプログラムを作ったりしながら、困難を解消するための研究をしました。大学院に進学した理由は?就職するにあたり、研究・開発職に就きたいと思っていたからです。そのためには学部で得た知識だけでは足りないので、より専門的な知識やスキルを身に着けたいと考え、進学を決めました。また、学部1、2年生のときに自主研究を行ったことで研究の楽しさを知り、大学院で研究をしたいと思ったことや、目標としている先輩が大学院に進学していたことも理由の一つです。6年間で一番印象に残っていることは?周囲の人々の温かさです。おかげさまで本当にいろいろな経験をさせていただきました。サークルでは星を見ることはもちろん、先輩や県内の星の会の方々に望遠鏡の操作や天体写真の撮り方を教わったり、プラネタリウムを自作したりしました。アルバイトでは、プラネタリウムの解説やちょっとしたメンテナンスを行い、自主研究では星を撮るためにカメラ用赤道儀を作製しました。ここで得た知識や経験は一生の宝物になると思っています。電子情報システム学専攻コニカミノルタプラネタリウム株式会社プラネタリウム機器や周辺設備、プラネタリウム番組の製造・販売やプラネタリウムの保守、建設工事、直営施設の運営など、プラネタリウムに関することを幅広く行っている企業です。自分の知識やスキルを活かして、プラネタリウムを操作する人の力になりたいこと、一人でも多くの人に星や宇宙に興味を持ってもらいたいことから志望しました。就職内定先株式会社竹中工務店東京タワー、東京ドーム、あべのハルカスなど、時代を象徴する建築物を数多く手掛けてきた会社です。お客様の想いを第一に考え、建築に関わる者として最良の建築物を作り出そうという想いで、品質にこだわり抜く姿勢に魅力を感じ、私も最良の建築物を手掛ける一員になって働きたいと思い志望しました。就職内定先石川 武尚さん出身高校 秋田県/秋田西高等学校大学院に進学した理由は?学部3年生の後期に研究室に配属されてから、「住宅の断熱改修による室内環境の改善効果」の研究に取り組み、先生から丁寧にご指導いただいたこともあって、とても興味ややりがいを感じたことから、より専門的な知識を深めたいと思い大学院に進学しました。6年間で一番印象に残っていることは?大学院生になってから、シンポジウムで講演者の一人として研究発表したことがとても印象に残っています。一般の方や建築関係の方々の前で、住宅の断熱改修による室内環境の改善効果について報告したところ、聴講者の方々に真剣に聞いていただくことができました。数年前までは講義で学ぶ側だった私が教える側となり、取り組んできた研究で人の役に立てたことがとても嬉しく、貴重な経験が出来ました。今後の目標は?建築物が完成に至るまでには、職種を超えた数多くのプロフェッショナルと連携していくことが必要です。そのため、周囲から信頼されるような人材になれるように、技術力や建築設備についての幅広い知識を身に付け、携わった建物を通して社会に貢献できるような設計者になることが目標です。建築環境システム学専攻特 集卒業生・修了生インタビュー07

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