秋田県立大学広報誌 イスナ VOL.26
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川原毛地獄(湯沢市)という場所での研修は絶景だったのですが、温泉にたどり着くには非常に長い距離を歩かないといけませんでした。私(梅津)と高橋君は余裕でしたが、牟田口先生がつらそうで、ずっと遠くで「しんどい…しんどい…」と言っていたのが面白かったです。今回の自主研究は、温泉に土壌を採取しに行くところから始まり、何百本もの試験管を使って目的の菌を探し求めるという、宝探し要素満載でとても骨の折れるものでした。しかし、二湯流のお二人は根気強く実験を積み重ね、学術的にもとても面白い特徴を持った菌を見つけ出すことに成功しました。我々研究者がいつも追い求めている研究の醍醐味を味わえたのではないかと思います。この経験を今後の大学生活はもちろん卒業後の人生においても役立てて欲しいと思います。 有用酵素をもつ菌を秋田の温泉から探そう研究グループメッセージ二湯流研究テーマ現2年高橋 一成(宮城県/仙台第一高校出身)現2年梅津 光(山形県/東桜学館高校出身)指導教員牟田口 祐太 助教(応用生物科学科)学介自紹生研主究指導教員牟田口 祐太 助教Q3 学生自主研究で得たものはなんですか?研究では想定外の結果が出たり、出てほしくない結果が出て驚いたり落ち込んだりしました。それでも先生のサポートで粘り強く最後には結果を出すことができました。諦めない心と臨機応変に対応する力が身につきました!Q1 この研究を選んだ理由と目的を教えてください。もともと乳酸菌に興味があり、“D-アミノ酸”を研究する牟田口先生のアドバイスもありこの研究を選びました。温泉など高温環境に生息する“好熱菌”は熱に強く、分析技術や製薬などに利用されています。しかし秋田県には多くの温泉があるにも関わらず生物資源としての利用が進んでいないので、秋田の温泉から新たな有用酵素を持つ好熱菌を探し出すことを目指しました。Q2 学生自主研究の良いところを教えてください。入学してすぐに本格的な研究を深く研究できて、実験器具の操作スキルなども身につけられます。また、先生がいつも近くで親身になってアドバイスしてくれました。普段の講義で得られた知識を自主研究で活かす、反対に自主研究で得られた技術を実験で活かすこともできました。研究エピソード09

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