山形県森林研究研修センター森林生態保全部(研究員)髙野 雄太 さん TAKANO Yuta 山形県/山形中央高校出身生物資源科学部 生物環境科学科 2009年度卒業 大学院・生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 2011年度修了農業経営(アグリクリエイター)小野 未来 さん ONO Miki 秋田県/秋田北高校出身生物資源科学部 アグリビジネス学科 2014年度卒業森林の恵みの魅力や大切さを伝える消費者に対し安心・安全な農作物を提供し日本の農業を支える 山形県の林務職として、多雪地域において有効な育林方法や施業体系に関する研究を行っています。これまで培った知識や技術を生かして地元に貢献したいということと、行政機関の立場で調査の企画立案段階から関わりたいという思いから、現在の勤務先を志望しました。 学生時代は、大学周辺の松林を保全するため、マツ枯れ木の炭やきボランティアに参加したことが特に印象に残っています。地元のパワフルな方々との交流や、炭窯内での作業、薪割りなど、普通の生活では経験できない体験をしました。また、先生との距離が近く密な議論が日々できたこと、さらには大学周辺のマツ林は山菜やキノコの宝庫で、身近に生物多様性の恵みに触れられたことなど、最高の学修環境の中で学ぶことができました。 大学での森林調査はササや低木の藪など、道なき道を突き進みました。その中でも、自分が面白いと感じることを作業の中で見つけて取り組むことで、モチベーション維持に繋がることを学びました。現在の仕事でも、自分の専門性と離れた位置づけの仕事を担当することもありますが、効率的な作業方法や興味のある分野との関係性を考えながら取り組むことで、自分の強みをしっかり生かせています。仕事でもプライベートでも森林活動を通して、生物や地域資源の魅力、面白さ、大切さをひとりでも多くの人に伝えていきたいです。 現在、大潟村で農業経営を行っています。具体的には、水稲と野菜(主にカボチャ、メロン)の栽培・販売を家族で行っています。もともと祖父母が農業経営を行っており、将来的には後を継ぐ意志もありましたが、大学在学中に東日本大震災を経験して、生きるために必要不可欠な食料を生産・供給する農業に魅力を感じ、卒業後すぐに就農しました。 大学時代は学生自主研究や卒業研究に没頭したことが特に心に残っています。担当の先生はもちろん、学科を問わず多くの先生にサポートいただき、とても有意義で贅沢な時間を過ごせました。この経験が今の農業経営に役に立っていると日々実感しています。また、大学では、掛け替えのない仲間と出会い新しい学びをたくさん得ることができました。大学時代の交友関係は自分の中で欠かせないものになっていて、卒業した今でもとても仲良くしています。大学の勉強・研究はもちろんですが、大学生活では、たくさんの出会いや学びがあります。ぜひ様々なことにチャレンジして、自分の将来の糧にしてください。 農業を取り巻く環境は日々変化していますが、消費者に対し安全・安心な農作物を提供し日本の農業にしっかり貢献することが目標です。大学で学んだことを活かし、たくさん勉強して自分の目標に近づけるよう頑張りたいと思います。卒業生からのメッセージ11Akita Prefectural University 2021
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