動物分子工学研究室では、哺乳動物のバイオテクノロジーについて研究しています。iPS細胞というとピンと来る方もいるでしょうか。昨今では、ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授の研究が大きな話題を呼びました。iPS細胞は2006年に誕生した万能細胞で、再生医療を実現するために重要な役割を果たすと期待されています。 私が目指すのは、iPS細胞を動物の精子・卵子に変化させ、良質な家畜を生産し続けられる未来と、ヒト再生医療への活用です。家畜に対する研究で今目指しているのはウシへの応用。例えば高品質なミルクを安定して生産する雌牛、まろやかな甘みを備えた高級和牛…そんな希少な優良牛を永遠に生産し続けられたら、と考えたことはありませんか?希少種を永遠につなぎ続けるiPS細胞が広げる畜産の未来ES細胞/iPS細胞/再生医療/発生学[PROFILE]横浜市生まれ。帯広畜産大学畜産学部卒業・同大学院修士課程修了・群馬大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。日本学術振興会特別研究員(農水省畜産試験場)、森永乳業㈱生物科学研究所研究員(癌抑制遺伝子の基礎研究)、秋田県立農業短期大学助教授、秋田県立大学助教授・准教授を経て現職。趣味は秋田県内の日帰り温泉&サウナめぐりと地酒の研究。希少動物の永久保存動物バイオテクノロジーから再生医療へ広がる希望生物資源科学部 応用生物科学科小林 正之 教授KOBAYASHI MasayukiKEYWORD6
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