岐阜大学 大学案内 2024
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Faculty of Engineering 工学部では、ものづくりの基礎となる工学を総合的に理解するとともに、急速に進展する産業技術の高度化・多様化・グローバル化に伴う社会からの人材養成の要求に応え、環境に配慮した幅広い視野で物事に取り組める人間性豊かで倫理観豊かな技術者の育成を目指しています。そのため、1)ものづくり等の技術者として研究開発を推進できる基礎学力と創造力、2)幅広い教養、深い見識、社会人としての責任感に基づく倫理観と判断力、3)問題を解決するための方法を忍耐強く探索する能力、4)研究開発を行うためのコミュニケーションスキル、協調性を学位授与方針(ディプロマポリシー)としています。社会基盤工学科 教授 小林 孝一38安全で快適な暮らしを支えるインフラを守る SDGsという言葉を耳にしたことがあると思います。これは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のことで、2030年までに達成すべき17の具体的な目標が立てられています。私たち社会基盤工学科では、上下水道、交通、気象、エネルギー、インフラ、土壌汚染、都市、リサイクル、河川と海洋… 等々に関する研究と教育を行っており、それらの内容はSDGsの17の目標のうちの多くの項目と密接な関係を持っています。 その中でも、我々の研究室ではインフラを作るための材料の一つであるコンクリートを対象として、特に、耐久性、すなわち、いかに長持ちさせるか、についての研究を実施しており、コンクリートがどんな仕組みで劣化するのかを明らかにし、どうすれば長持ちするものを作れるのか、劣化したらどうやって直すのか、インフラの健康状態を正しく診断するのにはどうしたらいいのか、ということに取り組んでいます。 コンクリートを作るために使われるセメントのうちの約8割はポルトランドセメントという種類のものが占めているのですが、実は2024年はイギリスで発明されたポルトランドセメントの特許が成立してちょうど200年という節目の年にあたります。この古くて新しいセメントやコンクリートという材料は、おそらくこれまで最も大量に生産された人工物で、これにより世界中の人々の生活や社会・経済活動が支えられているといっても過言ではなく、その守り手となることを私たちは目指しています。 皆さんも岐阜大学の社会基盤工学科に入学して、地球の未来を様々なアプローチにて守る技術者の1人になりませんか? 育成目標社会を支える人間性と創造力豊かな工業技術者の育成を目指す。工学部

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