群馬県立女子大学 GUIDE BOOK 2024
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今の仕事を選んだ 理由はなんですか? 中学生の頃から漠然と小説を書きたいという思いがあり、大学では国文学を専攻しました。大学在籍中演劇部と文芸部に入部し、何度も小説の執筆に挑戦しましたが、最後まで書くことができず、自分は才能がないのだと一度は諦めました。 大学で国語の教員免許、学芸員の資格を取得し、通信教育で図書館司書の資格も取っていたので、社会教育や生涯学習の仕事がしたいと、公務員を目指しました。 現在の仕事内容は? 地方公務員として、地域の方々の生活に密着した仕事をしながら、加部鈴子というペンネームで児童文学などを書いています。公務員は原則副業禁止ですが、ジュニア冒険小説大賞の受賞をきっかけに、地元東吾妻町や群馬県のよさを全国にアピールできるような物語の執筆活動を目指し、許可をいただいています。 今までに小学校高学年向けの書籍を4冊出版したほか、ボランティアで地域の歴史や偉人を紹介する本やシナリオの執筆なども行ってきました。地方公務員・児童文学作家 (文学部国文学科 1997年度卒業)VOL.232西巻 雅子さん MASAKO Nishimaki 県女で学んで良かったと思うことは? 大学時代は小説の執筆には挫折しましたが、資格の取得や演劇やバイトなどいろいろなことに挑戦してとても充実した4年間だったと思います。部活の仲間と演劇論や文芸論を夜遅くまで語り合ったことは忘れられない思い出です。 また、夏休みに当時境町の図書館でアルバイトをした時に、カウンターで読んで号泣した『夏の庭』(湯本香樹実著)という児童文学との出会いが、ふたりの子育てをしながら再び始めた執筆活動に影響したと思います。 高校生に伝えたい ことは? 国文学科で学んでも就職の際は、国語の教員になる以外は役に立たないと感じるかもしれません。けれど、社会に出てからどんな職業についても、文章力・理解力・読解力は必ず必要になります。4年間みっちりと日本語と日本の文学に向き合うことは、その後のあなたの人生を豊かにしてくれるでしょう。 先の見えない不安な時代ですが、物語は絶望を希望に変える力があると信じています。あなたの大学生活がより豊かなものになるよう祈っています。OGインタビュー日本語と日本文学に向き合う時間は人生を豊かにしてくれる。Q & Aたくさんの学びと出逢いが

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