GO!GO! TECH GIRL 2016 vol.5
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化学・生物化学科高分子物理化学研究室 高分子物理化学研究室では、多糖類、DNA、タンパクなどといった高分子物質の性質やその特徴を生かした材料の設計について研究を行っています。 正常な細胞は増殖し続けることはありませんが、がん細胞はその調節ができず増殖し続けます。研究室では、タンパクでできた壁膜を持つ「マイクロカプセル」にある処理を施すと、その上では正常細胞は増殖する一方、がん細胞は増殖しないことを見出しました。この現象をさらに掘り下げ知識を深めていき、医学生物学へ応用展開することを目指しています。すごいぞ!理工系の研究室マイクロカプセル上に増殖した線維芽細胞の顕微鏡写真光学異方性を持つDNAゲルのクロスニコル下写真高分子上のナノ粒子含有液滴の顕微鏡写真配向したひも状キトサンゲルのクロスニコル下写真コンニャクグルコマンナンナノファイバーの電子顕微鏡写真Q.先生の専門分野、研究内容を教えてください。  A.高分子の物理化学を研究しています。高分子物質は、プラスチックやセルロースなどのほか、私たちの体を構成するタンパク質やDNAなど、身の回りにたくさんあります。研究室では主に、生体高分子と溶媒が織りなす多様な分子集合現象を、物理学と化学の両面から調べています。Q.研究室の特色について教えてください。A.学生は、学部生・大学院生合わせて25名で、女子はそのうち8名です。いつも皆自分のペースで、それぞれの研究課題に取り組んでいます。学会発表など、ここぞという時には、驚くほどの集中力を発揮して成果を出してくれます。それが、この研究室のメンバーの特徴かも知れません。みんな大変仲が良く、研究はもちろん大学祭などのイベントでも協力して模擬店を出したりして盛り上がっています。このような関係は卒業後も続いていて、男女関係なく、先輩・後輩・同期などで情報交換しているようです。女性が社会で働いていく上で、このような経験をすることや多くの仲間がいることは、勉学と同様、貴重なものだと思います。Q.研究室の女子学生の印象はどうですか?A.研究は頑張ったからといって必ずしも思い通りの成果が出るというものではありません。単純な作業を根気よく続けていかなければならないこともありますから、強い精神力も必要です。女子学生は考え方が柔軟で、細かなこともていねいに行うことができ、そういった能力は、男子学生にも良い影響を与えているようです。さらに、優秀な男子学生の中でも物怖じせず自分の意見を言えるので、男女関理工系研究室探訪!〈さまざまな高分子材料〉研究TOPICS理工系の研究室ってどんなところ?どんな先生や学生が学んでいるの?群馬大学理工学部の中でも、人気が高く、女子率も高い、化学・生物化学科の土橋教授に答えていただきました。

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