GO!GO! TECH GIRL 2016 vol.5
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土橋 敏明 教授 タンパク質溶液を冷却して、その性質の変化を時間と温度の関数として調べています。ゼリーの食感の改良や嚥下食の調理など応用先は幅広いです。研究室では、それぞれが異なる実験手法を用いて多様な研究をしており、お互いに意見交換することで多くのことが学べます。卒業後は、プラスチック材料の会社で総合職として働くことが決まっています。工学部 応用化学・生物化学科 4年柿木 香澄(栃木県立小山高校出身)工学部 応用化学・生物化学科 4年片貝 茉莉花(群馬県立前橋女子高校出身)授係なく対等に付き合える関係を築いているようです。Q.理系の女性が社会で活躍することを どう思っていますか?A.優れた理系の能力を持つ女性が、男性と同じように社会で活躍することは大変すばらしいことだと思います。研究室の卒業生は、化学系や材料系、食品系、薬品系などの企業に就職し、研究員やネットアドバイザー、技術職などに就き、中には主任や部長クラスで活躍している人もいます。また、結婚してのちアメリカやヨーロッパに渡り、家族を通して地域のコミュニティーで活躍している女性もいます。 理系の素養を身に付けた女性は、論理的な考え方ができるので、どんな複雑なことが起きても冷静にものごとを整理して、自分に自信を持って行動することができます。そういった力を、いろいろな場面で社会や家族のために生かしています。女性の活躍が今後ますます求められ、また活躍の場が増えてくるこの時期に、ロールモデルとして先駆的な役割を担ってほしいと思っています。Q.群馬大学理工学部を目指している女子高生に メッセージをお願いします。A.大学でやりたいことが決まっている人は、その夢や目標に向かって、今なすべきことに全力で取り組んでください。決まっていないという人も心配はいりません。目の前には多くの選択肢、可能性が広がっています。多くの学生は、4年間の中で自分の進む道を選択していきます。 2014年「日経HR」の調査によれば、企業の人事担当者が評価する卒業生の専門性・仕事力に関する大学ランキングで、群馬大学は全国トップ5に選ばれています。群馬大学では、勉学や研究を通して、論理的思考方法、倫理観、コミュニケーション能力など、社会人として必要なさまざま素養を身に付けられるよう応援しています。 血液凝固の仕組みの解明をテーマに、酵素によるゲル化現象のメカニズムを調べています。研究室では、みんな自主的に研究を進めていて、困ったときには先生がアドバイスしてくれます。自分自身がイチから実験計画を立て研究を進めていく過程の一つ一つが良いトレーニングになりました。卒業後は、大手ガス会社に就職します。 ■プロフィール1982年北海道大学大学院理学研究科博士後期課程修了/1982年~2013年、群馬大学工学部助手・助教授・教授/現在、群馬大学大学院理工学府教授/1994年~1995年、ニューヨーク州立大学客員助教授/2013年~2015年、日本バイオレオロジー学会会長
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