群馬大学大学院 教育学研究科案内 2018
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20山崎 法子【声楽】三國 正樹【器楽】 ピアノ菅生 千穂【器楽】 管楽器西田 直嗣【作曲】ドイツ歌曲を中心に研究しています。特に、詩と音楽の関わりについて分析的に研究し、作品理解を深めることで演奏法の可能性を見出します。授業ではこの研究方法をもとに、演奏を通して諸外国の作品の理解に踏み込みます。作曲家の意図を楽譜から読みとり、それを体現していくことは、演奏技術を高めるだけでなく、教材研究を深耕するための手立てとなると考えています。ピアノ演奏法が研究分野です。特にバロック・古典派の演奏法はあらゆるピアノ作品演奏の基本となるものなので、楽譜の読み方について研究を行っています。演奏会のプログラムのあり方も重要な研究テーマで、「連続プログラム」などを実践してきました。授業では現代の器楽分野における演奏法・指導法のさまざまな問題を検討しています。古典派から近現代の主要なクラリネット作品を中心に、楽器や様式の歴史的変遷、現代の演奏の在り方について、演奏を通して研究しています。室内楽、吹奏楽、管弦楽、同属アンサンブル等異なる演奏形態におけるクラリネットの役割や可能性についても探求しています。授業ではクラリネットに限らず、学校音楽の場で必要となる管楽器や箏など和楽器の、教材・教具としての可能性を実践的に学び、教員としての資質向上をめざします。作曲研究する分野は作曲と音楽理論に大別されます。作曲については、音楽教育における創作指導の原点が自ら創作を行う事であることを踏まえて、創造する事の意味を考察しながら自らの音楽世界の構築に取り組みます。音楽理論については、社会における音楽芸術の必要性について考察しながら、和声、対位法など音楽理論の学習、様々な時代の楽曲研究・授業研究を行い、鑑賞教育の可能性の探求、および音楽教育における音楽理論学習についての研究に繋げてゆきます。 美術科教育及び美術の各分野 (絵画、彫刻、デザイン、工芸、美術史及び美術理論)についての専門的研究を深めるとともに、理論的、実践的な研究を行います。また、それによって修得した知識と技能を美術教育に生かし、指導的な役割を果たすことのできる能力を養成します。美術領域修士論文● 「試行錯誤」する時間の価値 −彫刻家の仕事を手掛かりにして−● 中学校美術科教育に於けるアートプロジェクト型学習に関する一考察● アートプロジェクトにおける食を通じた学びの一考察 −上毛電鉄ごちそうアートトレインの事例を基に−  専任教員の研究・教育の概要喜多村徹雄【絵画】林  耕史【彫刻】齋江 貴志【デザイン】春原 史寛【美術史・美術理論】茂木 一司【美術教育】安定/不安定などの観点から、絵画的表現に根を持ちつつ立体を混在させた仮設的状況を創り出すインスタレーション表現の実践的研究・検証をしています。また特定の状況や地域資源を活用したプロジェクト活動も行っています。授業では、20世紀以降の絵画表現の歴史的変遷を概観すると共に同時代の表現の多様性について知見を深め、表現することの社会的価値や学校教育における美術教育の意義および可能性について検討します。彫刻のもつ立体造形としての意味と可能性を、実制作を通して検証、研究しています。主に木を材料とした彫刻制作を行い、空間及び社会への作用を考察するインスタレーションも試行しています。授業では、彫刻の歴史的変遷を作品鑑賞や文献調査により概観するとともに、材料・技法に関して研究します。その上で造形美術教育の観点で彫刻を位置づけ、それを通して図画工作科・美術科の教育の在り方を検討します。プロダクトデザインの立場から、デザインにおける基礎造形の研究を主に行ってきました。また近年は、造形だけでなく、中山間地域の地域振興をデザインの視点から実践的な活動のもと研究しています。授業では、今後の図画工作科・美術科におけるデザイン分野の教育を深く考えていくために必要な、近代からの流れを知ること、また、デザインを創造のための思考方法として捉え、教科や題材のあり方について考えてもらいます。日本近現代美術史について、その受容の諸側面やサブカルチャーとの関連性、教育の役割について主に研究しています。特に戦後日本において「美術」や「芸術」に社会が期待した役割や、人々が抱いた「芸術家」のイメージの実相を明らかにしたいと考えています。それら成果をもとに現在の鑑賞教育の充実の方法を検討し、小学校図画工作科・中学校美術科教育における美術史と美術館、地域文化資源の活用について研究・教育を行っています。学校(小学校図画工作・中学校美術科)と学校外の美術・芸術教育をつなぐために、協同的な学びとしてのワークショップ(型学習)を基礎にし、障害者、高齢者、異文化等を背景に持つ人々を対象にしたインクルーシブアート教育の構築を進めています。授業では、リサーチに必要な基本的な学修の他、大学外(美術館等)でのアートプロジェクトを活用するなど、地域や他領域(医療・福祉など)との接続/越境を考慮した実践的研究に取り組んでいます。郡司 明子【美術教育】からだ・気づき・対話を重視した学びをアート教育と捉え、幼・小・中学校等での実践化に向けて研究を進めています。身体性の基礎研究をはじめ、「生」=衣食住に基づく具体的な題材の提案と共に、協働して学ぶやわらかい空間での授業づくり(図画工作科・美術科)を目指しています。実践を支える理論として、レッジョ・エミリア・アプローチ等に学んでいます。

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