群馬大学大学院 教育学研究科案内 2018
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23群馬大学大学院教育学研究科修士課程卒業生からのメッセージ就職学生支援連携 過去5年間(2011〜2015年度)の修士課程修了者120人中、現職教員が12人、それ以外が108人です。現職教員と進学者1人を除く107人のうち92人(86.0%)が、修了時に教職に就いています(臨時教員を含む)。 教職に就くことをめざす学生を対象として、教員採用試験対策講座(自己PR文作成指導、面接指導を含む)などの手厚い支援を実施しています。また、学生生活全般にかかわっては、学生相談室において、困っていること、悩んでいること、身体等の調子が悪いことなど、何でも相談に応じています。 修士課程の「インターンシップ」は、群馬大学教育学部附属学校園等との連携のもと、複数の校種の学校現場で実施しています。また、群馬県総合教育センターおよび前橋市総合教育プラザとの連携のもと、両機関で研修中の学校教員の方々が、各自の研究を進めるために修士課程の授業を聴講されます。これによって、修士課程学生が現職教員とともに学ぶ機会が拡大しています。 私は大学院で、主に2つのテーマを研究していました。1つ目は、専門分野の化学の研究において、自ら設計した新たな医薬品の合成法を開発しました。2つ目は、教育関連において、身近な薬を題材に、化学の視点から薬の服用方法について考えることができる教材を開発しました。これらの研究を行う中で、クリエイトする力、科目の専門性、課題に直面したときの解決方法、化学の授業のあり方など、ここには書ききれないほど多くの事を学ぶことができました。 今振り返ると、学部や学校現場とは異なる観点から、研究をおこなうことができたと感じます。さらに、「教育」について、院生同士の交流を通じた議論により、多角的な視点から考えることができました。今現在、大学院で学んだことが教員人生を生きる上で、大きな礎となっております。2年間という短い期間ですが、ぜひ充実した日々をすごしてみてはいかがでしょうか。 私は教育実習で、課題を解決する力の重要性と、教師のもつ深い専門性が生徒に興味・関心を持たせることを身をもって学びました。この経験から、私は自分の専門性をさらに深めたいと考えるようになり、群馬大学院教育学研究科修士課程に進学することを決心しました。 私が大学院在学中に学んだ主なことは、課題を発見し、解決するための手法と姿勢についてです。どんな分野の研究でも、教員として自己を高めるとき、まず問題意識をもって物事を見ることから始まり、その原因となることを調べ、仮説を立て、実験を行い、結果を整理し、考察する。そしてまた新たな課題に取り組むという点が共通していると言えます。大学院でこのサイクルを繰り返すことで、私は自分の課題解決の資質・能力を伸ばすことができました。また、自分の教科である理科の教科専門性や教員としての専門性も実践的な講義を通して学ぶことができました。このような専門的な知識や実践力、そして課題を解決する資質・能力を伸ばすことができたのは修士課程で学んだからこその成長だと感じます。 どのコースにも共通することは、「時間の使い方」が重要だということです。大学院は思いのほか「自分の時間」ができます。それを研究や課題、実践等に上手く振り分けていくことが大切です。この振り分けを厳しめに行えた人は、修了する際に、大きな財産を手にすることができます。私のように甘めに振り分けてしまい修了してしまう可能性も出てくるので気を付けましょう。 また、周囲の友人も専門性の高い友人ばかりなので、積極的に交流を図ることで、「教育」そのものの視野が広がります。私は障害児教育専修でしたが、2年間で数学の奥深さに気づくこともできました。 最後にものすごく個人的な意見ですが、何か1つ研究と同じくらい「これを頑張る」と決めたことをやれたら、より充実した大学院生活が送れると思います。もちろん研究に支障が出ない程度にですが…。それもまた近い将来、研究の成果と同じくらい自身の人生においての「礎」となると思います。卒業生からのメッセージ卒業生からのメッセージ卒業生からのメッセージ青木 尚之宮永慎一郎関根 悠貴平成27年度 自然・情報コース理科領域修了平成27年度 自然・情報コース理科領域修了平成27年度 障害児教育専攻修了大学院と学校現場との往還を通じた実践力の育成(教育実践に関する基礎科目)大学院研究テーマの設定理論的考察授業開発実践の省察学校現場参与観察・記録(インターンシップ)授業実践 就職・学生支援・連携

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