群馬大学医学部 入学案内2018
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3関ネットワーク」を作りました。チーム医療の教育法を共有したり、英語の書籍を発行したりという活動が認められて、2013(平成25)年にWHOコラボレーティングセンター(WHOCC)に指定されました。現在、日本国内でWHOCCの認定を受けている大学は12大学ありますが、保健人材育成部門で指定を受けたのは、本学科が国内および世界で初です。今では、チーム医療教育をアジアに広めるために、WHOと一緒に活動をしています。チーム医療教育で大切なのは、チームに医学科の学生さんが入ることだと思いますので、できればチームワーク実習を医学科の全員に履修してほしいですね。石崎 医学科のカリキュラムは、改定中なので、チームワーク医療を必修にもっていきたいですね。確定はしていませんが、早い段階で必修科目にしたいと思っています。実際、チームワーク実習を履修した学生から「参加してよかった」という意見が上がっています。また、チームで実習に行って現場でそれぞれの職種がどういうかたちで医療チームとして動いているかを見ているので、自分の職種だけではなく他職種も見えてきますから、大変に意義のあるものだと思いますね。医学科と保健学科が同じキャンパス内にあることで生まれるメリットは計り知れない村上 本学医学部の非常に特徴的で良い点の一つに医学科と保健学科が同じキャンパスにある、しかも病院まである、ということが挙げられると思います。実は保健学科の設置は比較的歴史が浅いので、他大学では離れた場所にあることが多いんです。本学のように医学科と保健学科がまとまった場所に集中してあるのは珍しいんですね。さらに同じところに病院があり、実習もできる。非常に恵まれた環境にあると思います。石崎 医学科と保健学科の共通のカリキュラムがあって、一緒に学ぶ機会もあります。実は、先ほど「全人的医療論」という医学科と保健学科合同の講義をしてきたばかりです。今は、アクティブラーニングの時代ですから、学生にグループを作ってもらい「チーム医療にとって最も大切なものは何か?」を話し合ってもらったんです。出てくる答えとして私が予想していたのは「コミュニケーション能力」ということだけかと思いましたが、実にいろいろな意見が出てきました。次に、その中で特に大切なものは何かを話し合ってもらい、そこで出た意見を元に、将来、医療に携わるときに「どういうことを大切にしてチームメンバーとして貢献できるかを考え学んでほしい」と話したんです。お互いの専門領域を理解し合って、情報を共有し、何を目指すか? と投げかけると「患者さん第一ということを考えて、一丸となって医療に取対 談石崎 泰樹 医学科長×村上 博和 保健学科長保健学科長村上 博和 (むらかみ ひろかず)昭和53年群馬大学医学部卒業昭和53年群馬大学附属病院第三内科医員(研修医)昭和58年群馬大学医療技術短期大学部助手昭和62年群馬大学附属病院第三内科助手平成 3年群馬大学附属病院第三内科講師平成 6年群馬大学附属病院輸血部助教授平成 9年群馬大学医学部保健学科教授平成13年群馬大学大学院医学系研究科保健学専攻教授平成17年群馬大学医学部保健学科学科長、副医学部長(~平成21年)群馬大学大学院医学系研究科保健学専攻長(~平成21年)平成23年群馬大学教育研究評議会評議員(~現在)平成25年群馬大学医学部保健学科学科長、副医学部長群馬大学大学院保健学研究科長● 医学博士

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