群馬大学理工学部・大学院理工学府 案内 2018
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研究トピックス医理工生命医科学融合医療イノベーション幼虫から摘出した絹糸腺。 ここからがんワクチンを抽出します。このワクチンを使って、がんの免疫療法が可能となります。 遺伝子組み換えカイコ(目が赤いのが特徴)遺伝子組み換えカイコを用いたがんワクチンの研究ナノバブルを用いたドラッグデリバリシステムの研究磁気浮上モータを利用した人工心臓の研究 イリジウム錯体は脱酸素条件下では強いりん光を示しますが、酸素存在下ではりん光が弱くなります。この性質を利用して、担がんマウスの尾静脈よりイリジウム錯体を投与することで、皮下腫瘍を選択的に赤く光らせることができます。病態部位の選択的な光イメージングの研究超高感度Siナノバイオセンサの研究 このプロジェクトは平成26年度文部科学省特別経費事業としてスタートしたもので、理工学府及び医学系研究科・保健学研究科・大学病院が連携して「ニーズとシーズの適切なマッチング並びに医療現場の視点からのリバーストランスレーショナルな研究・開発活動により、従来の医学の枠を超える画期的な医療技術、医薬機器、医薬品の開発を目指す」事業です。さらに、先端医療開発に向けた産学官連携教育研究を展開し、医用・医療マテリアル開発やデバイス開発に必要な医学と理工学の統合的な知識を持ち、世界で活躍できるグローバル人材(分野統合リーダー)の養成・輩出を行います。このような新たな連携融合活動を支援・統括する組織として「群馬大学国際メディカルイノベーションラボラトリー」も設置しました。 本プロジェクトにおける研究例の一部を以下に紹介します。 ナノバブルが超音波を反射しやすい性質を利用して、バブルリポソームをリンパ管造影に用いて、ラットの腋窩リンパ節(SLN)を描出することに成功しました。 本センサは、電界効果トランジスタ(FFT)の構造になっていて、ナノワイヤを流れる電流の変化を利用して、付着した抗体やDNAなどの生体分子を検出できます。配列されたセンサ素子の一つ一つが幅300 nm、長さ20 μmのナノワイヤで構成されています。 一つのアクチュエータで両心室を補助できるために、小型で長寿命です。今後、生体適合性の評価を進めます。

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