群馬大学大学院 教育学研究科案内 2019
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23群馬大学大学院教育学研究科修士課程卒業生からのメッセージ就職学生支援連携 過去5年間(2011~2015年度)の修士課程修了者120人中、現職教員が12人、それ以外が108人です。現職教員と進学者1人を除く107人のうち92人(86.0%)が、修了時に教職に就いています(臨時教員を含む)。 教職に就くことをめざす学生を対象として、教員採用試験対策講座(自己PR文作成指導、面接指導を含む)などの手厚い支援を実施しています。また、学生生活全般にかかわっては、学生相談室において、困っていること、悩んでいること、身体等の調子が悪いことなど、何でも相談に応じています。 修士課程の「インターンシップ」は、群馬大学教育学部附属学校園等との連携のもと、複数の校種の学校現場で実施しています。また、群馬県総合教育センターおよび前橋市総合教育プラザとの連携のもと、両機関で研修中の学校教員の方々が、各自の研究を進めるために修士課程の授業を聴講されます。これによって、修士課程学生が現職教員とともに学ぶ機会が拡大しています。 私たちの入学年度から、教育学研究科では新たなプログラムがはじまりました。このプログラムでは、附属学校での授業観察から課題を見つけ、調査をし、解決策を提案するといった教育学研究の一連のプロセスを学びました。 また、私は理科教育に関する研究と有機合成化学に関する研究の2つのテーマで研究を進めました。理科教育に関しては、身近な医薬品と、高校化学の学習に関連させた探究的な授業プログラムを開発・実践し、研究を進めました。有機合成化学に関しては、医薬品骨格の効率的な合成法の開発を行いましたが、こちらは計画通りに実験が進まないことも多くありました。しかし、科学的に未知なことに挑戦したことで実感できた、理科の授業で重要な「探究の過程」を、現在行っている授業に生かしています。 教員になった今、教育学研究とともに専門分野の研究も進めることの有用性を強く感じています。教育学研究科で、将来につながる研究をしてみませんか?卒業生からのメッセージ亀田  絵理平成28年度 自然・情報コース理科領域修了 私は、本学修士課程修了後、新潟大学大学院博士後期課程に進学しました。現在も日々研究活動に取り組んでいますが、研究に対する姿勢、考え方は修士課程の経験がいきていると感じています。例えば本学は、教職実践研究などの教育現場研究、様々な専門領域の先生から学術的理論を学ぶことができるなど、充実した研究環境が整っています。ここでの教育学を中心とした理論的・実践的な学びは、教育に従事する人におおいに役立つことと思います。 さて、修士論文は「保健体育教師をめざす学生に向けたアンガーマネジメント・プログラム提案のための研究」と題し、執筆しました。怒りのコントロール方法であるアンガーマネジメントを、保健体育を拠点に、教師になる学生にどのように教えるかを研究しました。この研究も、学術領域と教育現場の両者を理解していなければ、できていないと思いますし、その理解は本学に在籍していたからこそのことだと感じています。 最後に、多くの方が、本学大学院で学ばれ、教育現場に意義ある研究を還元していくことを期待するとともに、私も研究を進めていきたいと思います。卒業生からのメッセージ霜触 智紀平成28年度 生活・体育コース保健体育領域修了 私の場合、現職教員として1年間、研究室に所属しながら、大学院生の方々と同じ講義や実習を行いました。2年目は、職場に復帰し、研究テーマに沿った授業実践を行い、修士論文にまとめました。自身の専門性を深められたと同時に、教育研究の重要性に気づくことができました。講義や先生方のおかげで、その研究方法をある程度は学ぶことができ、自立した教育者兼研究者として、新しい一歩を歩み始めることができました。高尚なメッセージはできませんが、一言二言をまとめました。まず、愛国心ですか。将来、国を支える人材育成をしている責任を負う。元理化学研究所所長野依良治先生の言葉を借りると「日本の国是として、人類の生存に貢献する」人材育成です。それから、研究論文や関連書籍などの文献検索でしょうか。どこまで何が分かっていてできるのか、調べれば分かる。そして、目の前にあることは、もう時代遅れだと気づくこと。新しい学習指導要領もです。主体的・対話的な学習?もう時代遅れです。次の学習指導要領を睨んでいたいです。最後に、これが自分にできないことでした。今の教育活動を文字に表すこと。これからも、面白いことは何かないか、探しながら毎日を過ごしていきたいです。卒業生からのメッセージ桒原 睦樹平成28年度 自然・情報コース理科領域修了大学院と学校現場との往還を通じた実践力の育成(教育実践に関する基礎科目)大学院研究テーマの設定理論的考察授業開発実践の省察学校現場参与観察・記録(インターンシップ)授業実践 就職・学生支援・連携

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