群馬大学大学院 教育学研究科案内 2019
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343 ▶ 実習と課題研究の連動 実習は、課題研究とも連動しています。1年前期の課題発見実習ⅠからⅡへと進むなかで、学生は自らの課題研究のテーマを明確化します。そして2年次の課題解決実習では、自らが設定した課題を解決する方策を計画し、実践し、それをさらに評価・考察し次の計画へとつなげます。最終的には課題研究報告書を作成し、学内外の方を招いた報告会で報告することが、大学院の修了要件となっています。 なお、学部新卒者等の場合、課題解決実習の30日間だけでは子どもたちとの関係づくりなどが難しいため、その前後にも現場に入ることになります。その部分については、「教育現場実践実習」として単位化しています。■修了生の課題研究テーマ(平成29年度の一部) 児童生徒支援コース ・児童の社会的スキルの育成を目指す総合的な学習の時間の指導    ~修学旅行に向けたピア・サポート活動を通して~ ・自己肯定感を育む授業づくり    -単元構想の工夫を中心として- ・知識と技能を関連付け自ら考えて運動できる児童を育成する小学校体育科の指導    -単元構想、知識の教授と活用、協同に着目して- ・小学校国語科において文学的な文章を読む力を育てる指導    ~図表の活用を通して~ 学校運営コース ・教師同士で力量をつなぎ学び合う校内研修    -『教師塾』を活用した学力・教師力向上コーディネーターの実践を通して- ・ESDの視点でのカリキュラム・マネジメントに関する実践的研究 ・小規模小学校における学力向上の体制づくり    -各学校の特色を活かした小小連携を中心として- ・児童生徒の学ぶ意欲を高める小・中・高連携教育の推進    -「算数・数学部会」の設置と活動を通して-4 ▶ 多文化共生教育 東毛地区をはじめとして、県内では日系南米人等の外国籍児童生徒が通う公立学校が増えています。そうした県内の状況に鑑み、多文化共生マインドを育成するため、多文化共生教育を必修科目としています。座学だけでなく、大泉町など外国籍児童が多く在籍する公立学校へのフィールドワークを通じて、担当教諭・指導助手と質疑応答したり、院生が考案した研究授業を試行したりしています。 課題研究の成果報告は、定期的に全て公開で行います。1年次の7月(前期終了時)に第1回目の中間報告会、1月下旬~2月初旬(後期終了時)に第2回目の中間報告会を実施します。 2年次の1月には、群馬県教育委員会、群馬県PTA連合会、教育実習校関係者、他大学の教職大学院関係者など、県内外から多くの参加者を募り、これまでの研究成果を最終まとめとして報告します。そして、児童生徒支援コース、学校運営コースそれぞれ1名の優秀者と、学部新卒学生の優秀者1名を選出します。さらに、毎年12月に開催される「日本教職大学院協会研究大会ポスターセッション」では、毎回、前年度の修了生から1名が課題研究の成果および修了後の活用について報告しています。

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