群馬大学大学院 医学系研究科生命医科学専攻 入学案内2019
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15Graduate School of Medicine腫瘍放射線学中野 隆史(平成31年3月退職予定)人口の高齢化に伴って動脈硬化および心不全の罹患者数は増加の一途であり、有効な対策が課題のひとつである。手術を要する疾患として、心疾患や動脈瘤が挙げられる。心臓、血管外科領域では治療の際に臓器の虚血を伴うことがほとんどであり、臓器の虚血、再灌流傷害を軽減することが治療成績に大きく影響する。とくに重要な臓器である心臓、脳の保護法は未だに満足ゆくものではなく、より有効な臓器保護法を検討している。【Keywords】手術、心臓、脳、虚血、再灌流傷害、臓器保護法呼吸器外科領域における悪性腫瘍、特に肺癌や転移性肺腫瘍および胸腺上皮性腫瘍の基礎的な知識と概念を理解させ、腫瘍の発生から局所での増殖・浸潤、さらには転移を引き起こすに至る各段階において関連する様々な因子について、最近の知見を含めて概説する。また、最近の腫瘍の診断と治療の進歩についても理解させ、臨床における問題点を明らかにした上で、将来に向けての呼吸器外科学における新たな診断および治療法の開発に必要な基本的な実験的手法を学習する。【Keywords】外科腫瘍学、増殖・浸潤および転移のメカニズム、ドライバー遺伝子、診断・治療食道から直腸までの広範囲な消化管に関する腫瘍学の基礎的な知識と概念を理解し、各腫瘍が発生から増殖・浸潤そして転移をきたす各段階において関連する様々な要因・メカニズムについての研究、さらにはそれを抑制し新たな治療へと展開させる研究を行っている。イヌを用いた消化管運動研究においては、術式や薬剤が消化管運動にどのような影響を及ぼすのかを基礎研究で解明し、臨床にフィードバックすることを目標としている。また最新の診断法や治療法についての知識を習得し、将来にむけて消化管外科学における優れた診断法や治療法の開発に関する研究を行っている。【Keywords】消化管外科学、癌の発生、癌の増殖・浸潤、消化管運動、最新の診断法、治療法の開発女性で最も罹患率が高い乳癌および内分泌疾患の診断と治療について理解し実践する。基礎研究としては、1)腫瘍血管新生、2)乳癌治療薬の感受性、予後因子の解析をTILsやmicroRNAを中心に網羅的に行っている。臨床研究としては、1)乳癌診療におけるFDG-PETの有用性、2)リンパ節転移のメカニズム解明、3)上皮小体および乳癌センチネルリンパ節同定におけるナビゲーションサージェリーの解析などに取り組んでいる。【Keywords】乳癌、バイオマーカー、リンパ節転移、TILs, microRNA、PET基礎研究では難治癌である肝胆膵癌の克服のために、癌の微小環境に関する研究を中心に行っています。臨床研究では新しい肝機能評価法やサルコペニア(骨格筋減少症)、安全性を担保した腹腔鏡下手術の開発をキーワードに、研究を推進しています。一流の研究施設への人材派遣や共同研究を通して、研究を加速しています。【Keywords】肝胆膵癌、肝移植、癌の微小環境、サルコペニア、腹腔鏡下肝切除外科学講座の1分野として他の外科分野と協力のもと臓器横断的な研究を行う。当分野では特に低侵襲診断・治療の開発をメインテーマとし、循環腫瘍細胞を用いた小児がんの非侵襲的な診断・フォローアップ法の確立や鏡視下手術における新たな器具の開発研究を行っている。また、潰瘍性大腸炎術後の排便機能の変化における消化管運動と細菌叢との関連性の研究を行っている。【Keywords】外科腫瘍学、循環腫瘍細胞、低侵襲治療、消化管運動生理、腸内細菌叢癌の放射線治療を包括的に実践するとともに、基礎研究としては1)放射線誘発アポトーシスの解明、2)細胞周期制御因子、細胞増殖因子、がん関連遺伝子、血管内皮細胞を標的とした放射線感受性修飾の研究、を行っている。臨床研究としては、1)放射線・分子標的治療薬併用療法の臨床的有用性に関する臨床研究、2)遠隔操作式腔内・組織内照射法の高精度化の臨床研究、3)重粒子線照射技術開発と臨床応用研究等の重粒子線治療の確立、に取り組んでいる。【Keywords】放射線治療、放射線生物学、重粒子線治療、臨床腫瘍学、放射線病理学循環器外科学阿部 知伸(総合外科学講座)呼吸器外科学茂木  晃(総合外科学講座)乳腺・内分泌外科学藤井 孝明(総合外科学講座)肝胆膵外科学調   憲(総合外科学講座)小児外科学鈴木  信(総合外科学講座)消化管外科学(選考中)(総合外科学講座)

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