環境創生理工学科環境創生理工教育プログラム/領域教員からのメッセージ安全で自然豊かな川づくりを目指して 水は生命にとって不可欠なもの。山紫水明と謳われる豊かな自然環境を与える中で、ときに洪水となり大きな災いをもたらします。毎年、わが国の中で洪水氾濫や土砂災害が生じ、気候変動の影響もあって災害の外力やその規模が拡大しています。 私の研究室では、水の流れである川に焦点をあて、洪水氾濫災害が生じない安全な川であるように、そして、ふだんは水生生物を育む豊かな生息環境を与える川であるように、川づくりの工学を研究しています。なかでも洪水による川の地形変化の予測・制御は重要な研究テーマです。洪水には川をつくる材料(石や土砂など)の運搬、堆積、侵食の3つの作用があり、これらが川の地形変化をもたらします。堆積により川底が高くなると堤防から洪水があふれ易く、また大きな侵食によって堤防が壊れれば、洪水氾濫が生じます。そこで、水や土砂の流れの物理(水理学)を軸として、川の調査、水路実験、シミュレーションの研究手法から、河川地形変化のメカニズムを捉え、氾濫が生じない河川地形に制御するための川の管理工法を検討します。教授 清水 義彦 Shimizu Yoshihiko 特技というほどではありませんが、ときどきベーコンを作ります。ものの本をしっかり読んで作っている訳ではなく試行錯誤ですが、ワインのおつまみやカルボナーラには最高と、家内と自己満足しています。 動物とすぐに仲良くなれます。子供の頃は、実家の近くのミニ動物園に連れて行ってもらい動物とふれあいながら遊んでいました。娘も動物好きで、イヌやネコを可愛がっています。ヒミツの特技ヒミツの特技 受験勉強から解放された大学時代は、いろんなことに挑戦してみることが大切です。読書、芸術、スポーツ、旅行、もちろん学問についても、そして、人の出会いを通じて多くを学び、自分と向き合ってください。 チャンスが目の前に来た時、「積極的に行動する」のと「渋々行動する」のでは得られるものは違うと思っています。難しく考えず、先入観にとらわれず、積極的に行動してみましょう。「面白いじゃん!!」というものがたくさんありますよ。メッセージメッセージ生体分子を操作し、反応を可視化する 生体分子のような目に見えない小さな分子を1分子レベルで観察を行う場合には、蛍光分子を用いて観察したい分子を標識し、蛍光顕微鏡に取り付けられた高感度カメラで観察する方法が用いられています。しかし、DNA分子のような紐状の分子は、自然状態では自発的に凝縮してしまいます。また、DNA分子の長さやDNA分子上でおこなわれている反応を可視化するためには、DNA分子の形態を制御する必要があります。そのために、マイクロメーター(μm)オーダーの微細流路を作成し、微細流路の壁面にDNA分子の片端を固定し、微細流路中の流れ・電界・磁界など力を用いてDNA分子の形態を制御することが必要になります。このような生体分子制御技術と生化学反応を高感度で観察する技術を開発し、これらの技術による反応プロセスの解析を行っています。開発した技術は、自然界に存在する有用な機能性分子の探索や構造を改変した機能性分子の生理活性評価に利用しています。准教授 大重 真彦 Oshige Masahiko大型水理実験による川の地形形成(蛇行実験)開発したDNAの1本鎖領域(緑)と2本鎖領域(赤)の同時観察技術16
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