北海道教育大学 岩見沢校 キャンパスガイド 2024
29/56

令和9年3月退職予定令和6年3月退職予定工芸は美術の中の1つのジャンル? いいえ、実は美術とは並列の位置づけにあります。工芸は素材を知る事が一番大切で、素材との対話が全てと言っても過言ではありません。次に技術が必須です。最後に美術で語られる芸術性が加わる場合があります。「日本人は深く物静かな繊細さを持っている」1862年開催のロンドン万博へ、日本で収集した工芸品を出品した駐日英国公使、ラザフォード・オールコック氏の言葉です。この言葉に込められたような日本人独自の感性で伝えられてきた工芸は、伝統的でありながら最先端と考えて研究しています。勉学の合間にほっと一息つきたいとき、丁寧に作られたお気に入りのカップでいただくお茶は私たちの疲れを優しく癒してくれます。なぜなら心澄ませばそこには、姿の見えない一人の作り手の思いが寄りそっていることを密かに感じるからではないでしょうか。真心を込めて作られた工芸品は陰ながら私たちの暮らしを支え、時を経ていつか大切な友人のようになってくれます。若く純真で柔らかな感性が工芸品を通して多くの人々に届けられ、日々の暮らしを健やかに変えてくれますように―0327佐々木 けいし Keishi Sasaki竹田 園子 Sonoko Takeda金属工芸研究室染織研究室日本人は深く物静かな日本人は深く物静かな繊細さを持っている繊細さを持っている健やかな暮らしに健やかな暮らしに寄りそう工芸品寄りそう工芸品

元のページ  ../index.html#29

このブックを見る