北海道教育大学 函館校 キャンパスガイド 2024
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地域環境科学グループ授 業 紹 介大久保 好章 先生 OKUBO Yoshiaki三上 修 先生 MIKAMI Osamu林 美都子 先生 HAYASHI Mitsuko『読み・書き・そろばん(計算)』ってどこかで聞いたことはありますか?少し前までは、身に付けるべき基本的な能力としてこれら三つがとても重視され、あたかも標語の様に使われていましたが、もはや耳にすることはほとんどないでしょう。それに代わって近年掲げられているのが『数理・データサイエンス・AI』です。デジタル時代のいま、文系理系を問わずに『数理・データサイエンス・AI』の素養が広く社会から求められています。『データ解析学』および『環境データ科学』の授業はこれに深く関わるもので、1・2年生で学ぶ数学科目を土台として、様々なデータ分析手法の基礎を学びます。情報通信技術が普及し、ありとあらゆる分野において容易にデータ収集が行える様になりました。しかし、ただ集めて眺めているだけではデータは何も語ってはくれません。あの手この手(分析手法)を使って、データだけが知っている秘密をこっそり教えてもらいましょう。高校まで、実験は、理科系の授業の中でたまにあるくらいだったと思います。しかし大学では、実験や実習をとても重視します。むしろ「実験や実習をするために必要な基礎的情報を教科書から学ぶ」と考えた方がいいくらいです。本校には、物理、化学、生物、地学、それぞれの分野について、実験・実習だけを行う実験系科目があります。どれも毎週あり、しかも3コマ連続(1コマ90分なので4.5時間!)で行います。その中で、教科書に書いてあることが本当なのか実験をして確かめたり、あるいは野外実習で、観察・計測をしたりします。「生物学基礎実験」では、顕微鏡を使った室内実験、函館山を登りながらの動植物の調査、パソコンを使った数値シミュレーション実験などを行います。「今日は月が綺麗だなァ…」とスマホでパシャリ。翌日、友人に「お前、昨日の月、見た?」このとき、スマホとあなたは同じ活動をしています。月という「環境情報」を「入力」、記録メディア(もしくは心)に「保存」して必要な時に「出力」するという「情報処理」活動です。ニンゲンの場合、環境との相互作用の中で、スマホや物理とは異なる一定のルール、すなわち心のルール(心理)に基づいて、知覚・記憶・思考・言語・感情・意識・推論・音楽など多岐にわたる「認知」活動として発現します。今話題のAIもこれが得意で、ついにニンゲンに知的ライバル登場か?!と騒がれていますが、さて、どうでしょうか。実験やシミュレーションなどを通じて、目や耳、脳や心の構造を学び、ニンゲンや動物、機械を比較し、あなたも私と一緒にニンゲンならではの情報処理の特徴を解き明かしてみませんか?専門分野:データサイエンス最終学歴:東京工業大学大学院総合理工学研究科 博士(理学)出身高校:東京工業高等専門学校専門分野:動物生態学、保全生態学最終学歴:東北大学大学院理学研究科 博士(理学)出身高校:島根県立松江北高等学校専門分野:認知心理学最終学歴:筑波大学大学院心理学研究科 博士(心理学)出身高校:千葉県立船橋高等学校村上研究室では、人間の影響を受けた自然(半自然)の環境に生きている植物の生態について研究しています。調査を行っているところは、都市内、都市近郊に残された森林やビオトープ、大規模造成地、路傍の石垣や壁など、多岐に渡ります。函館市の周辺でも、市内の公園、海岸、函館山などでフィールドワークを行っており、GIS(地理情報システム)を活用した研究に取り組んでいます。身近な自然環境から、生物多様性保全について考えてみましょう。21データ解析学・環境データ科学生物学基礎実験人間環境心理学Ⅰ・ⅡinininCHARGE OF CLASSCHARGE OF CLASSCHARGE OF CLASSPICK UP!景観生態学ゼミでの活動や学び

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