岩手県立大学 入学案内2025
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QAQA看護学部やその実習に関するよくある質問にお答えします。033本学のカリキュラムに「国際文化看護論」(必修科目)、「国際文化看護論演習」(選択科目)があります。国際看護の基本的な考え方、異文化理解などを学び、「国際文化看護論演習」において提携大学である University of North Carolina Wilmington(UNCW)との遠隔授業を受けることや、Washington State University(WSU)での10日間ほどの研修に行くことができます。遠隔授業では、アメリカ、日本の学生が、それぞれの文化、医療などを英語でプレゼンテーションを行い、交流を深めながら英語力の向上や医療相互理解をしています。海外研修費の旅費等は個人負担となりますが、アメリカにおける医療や看護教育に触れ、アメリカの看護学生との交流によって異文化間のコミュニケーションスキルを高める良い機会となっています。実習は、教室で学んだ知識や演習室で練習した技術を駆使し、対象と患者―看護師関係を築き、対象の健康状態に応じた看護を考え、計画的に実践するという授業です。学生は不慣れな環境で緊張も強く、自分らしさを発揮して学修することが難しい場合もあります。本学では、教員が実習場所に滞在し、臨地実習指導者と協働し指導します。少人数のグループで実習を行い、学生の主体的な学びや個性を尊重した丁寧な指導を行っていますので、学生は安心して学びの多い実習ができます。最大のメリットは、生徒の怪我・疾病等への応急処置や医療機関受診の有無を判断するための専門的な看護の知識を豊富に学修し、4年間の学びを通して医療と福祉と教育をつなぐ力を身につけられることです。授業では、演習・実習を積極的に取り入れており、実際に保健室に来室する子どもたちへの対応方法も学びます。養護実習は、盛岡市内の小中学校と岩手県立特別支援学校等で1ヵ月間行います。また、実習校で学習支援や健康診断の補助をさせていただく等、学校現場の様子を知る機会をたくさん設けています。このように、看護学の知識はもちろん、健康教育や身体とこころの健康を守り育てる資質・能力を修得できる学修環境となっています。さらに、必要な科目を履修することで「高等学校教諭一種免許状(保健)」を取得することもできます。FrequentlyAskedQuestions国際的な活動に興味があるのですが、海外研修などは希望すれば行くことができるのですか?実習はどのように行われるのですか?養護教諭を希望していますが、看護学部で学修するメリットは何ですか?看護学部では専門の知識や技術を生かした研究が行われています。どんな研究が行われているのか、のぞいてみましょう。患者に良質な看護サービスを効果的・効率的に提供するための理論や組織の管理運営方法について学ぶ「看護管理学」。この講座を担当している岡田教授の研究テーマの一つが、「看護師の働き方の可視化」です。きっかけは、大学病院の看護師長時代に看護師の業務の効率化に取り組んだこと。具体的には業務の内容・量を調査し、看護計画などを含む「看護記録」の作成に要する時間が特に多いという結果を得ました。そこで記録時間の減少を目指し、「看護記録のあり方」を検討した結果、患者の希望するケアや退院後にどのような生活を送りたいかという意向を取り入れた「患者参画型看護計画」を発案。その後教員となった現在も、看護師のより効率的な働き方の実現を目指し、「可視化」の研究を続けています。また、この看護計画が患者の転院・退院後も実施されるよう、地域での患者情報の連携についても研究。どちらの研究も、看護師の役割や機能を、医療現場や患者の健康生活に効果的に適用するためには不可欠です。「学生には、『よりよいベッドサイドケアを行うために、どのような組織的活動が実践されているか』について広い視野で理解を深めてもらいたい」と期待しています。Profile長崎県出身。長崎大学病院で看護師長として勤務していた2010年に、認定看護管理者の資格を取得。2017年4月から2022年3月まで同病院の副看護部長。同年4月から岩手県立大学看護学部看護学研究科教授。日本看護管理学会、日本医療マネジメント学会、日本医療情報学会に所属。File.01岡田みずほ教授の研究室看護師の働き方の可視化/看護記録への「患者参画型看護計画」の運用|ようこそ研究室へ|FAQsQA

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