神戸大学大学院 経済学研究科 経済学部 2018
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14六甲台一口メモ l 兼松記念館前の八重桜,図書館から第二学舎にかけての銀杏並木,第三学舍裏側の紅葉など,六甲台には四季を通じて美しく色づく木々があり,とても癒される。 本科コースは研究者養成コースで,前期課程2年間と後期課程3年間からなる5年一貫の課程です。前期課程2年間では,所定の単位数(30単位以上)の講義・演習(ゼミ)・特殊研究(第2ゼミ)などを履修し,修士論文を作成します。(本科コースの学生の中には,前期課程を修了した後,シンクタンクや企業などに就職する人もいます。)後期課程進学後は,研究指導を通して論文指導を受け,学会報告や経済学の専門誌に論文の投稿などを行い,博士論文を作成します。 本研究科の特徴は,ゼミを通じたきめ細かい研究指導が行われていることです。前期課程の入学後,研究科学生はそれぞれ特定の教員のゼミに所属し,前期課程・後期課程を通じて,基本文献の読み方から始まって,研究報告を通じての論文指導や学会報告のリハーサルまで,時には厳しい指導によって,研究者の卵として鍛えられていきます。前期課程では基本文献の輪読と修士論文の作成のための研究報告が,また後期課程では博士論文作成のための個人研究報告が中心となります。また特殊研究(第2ゼミ)を履修して,指導教員以外の教員からも研究指導を受けることができます。演 習(ゼミ) 本科コースでは,ミクロ経済学,マクロ経済学が必修科目として設定されています。さらに広い分野にわたる講義科目が提供され,分析ツールを習得するための科目から,高度な専門科目までを選択することができます。また,学外から数名の非常勤講師を毎年招いています。これは現在学界で議論されている話題性のある専門分野を紹介するもので,研究科学生のニーズに応えています。講 義本科コース -世界で活躍する研究者養成- 研究者としての第一歩は修士論文の作成から始まります。修士論文は大学院に入学して初めて執筆する本格的な論文で,将来の研究方向をある程度決めることになる論文です。論文の作成は,1年目のテーマの決定,2年目の「修士論文公開セミナー」を経て修士論文の提出へと進んでいきます。修士論文 研究者養成の柱として演習とともに重要なものが共同研究・教育のためのワークショップ「六甲フォーラム」です。「六甲フォーラム」は複数のフォーラムで構成され,本研究科の全ての分野をカバーしています。フォーラムの主たる目的は次の2つです。1つは,演習の一環として博士課程後期課程の研究科学生と研究科教員が参加し,研究科学生の皆さんの研究報告に対して複数教員による組織的指導を行い,各自の研究課題が博士論文に結実するよう支援することです。もう1つは国内外の研究者を招聘し,講演・講義をしてもらうことによって,研究科学生の皆さんに最先端の経済学に触れてもらうことです。「六甲フォーラム」は毎月複数回開催されており,研究科学生にとって大きな刺激となっています。六甲フォーラム蓮井 康平松山大学経済学部講師卒業生からのメッセージ大学院から始まる研究人生 大学院に入ると,まずミクロ経済学やマクロ経済学,計量経済学などのコースワークを履修し,経済学の基礎を身につけます。コースワークを終えると,修士論文の執筆,博士後期課程に入ってからは博士論文の執筆と国内外の査読付き雑誌への論文の掲載を目指して研究を行います。研究はゼミで報告し,指導教員の先生やゼミ生とのディスカッションを通じて,研究テーマ,分析手法,分析結果の経済学的な解釈など,様々な観点からコメントをもらい,修正と分析を繰り返します。また,第2ゼミを履修して,指導教員以外の先生のゼミに参加することもできます。私の場合,金融政策の理論的な研究を行っていましたが,シミュレーションによる分析の必要から,第2ゼミで数値計算のテキスト輪読に参加し,必要な分析手法を学ぶことができました。研究報告は,博士後期課程に入ると研究会や学会で行う機会が少しずつ増えて,学外の研究者からコメントを受けるようになります。このような,研究に必要な分析手法を身につけ,研究報告を行って修正と分析を繰り返していく作業は,大学院修了後も続くことになります.研究者としての人生は,大学院からすでに始まっています。大学院に来られる方は,是非とも熱意を持って研究に取り組んでください。

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