神戸大学 大学院経済学研究科・経済学部 2021
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六甲台一口メモ l 09イノシシは実は人間を恐れているので,こちらからちょっかいを出さない限りは安全である。ただし子連れの場合はその限りではない。Faculty of Economics経済学部 多くの大学で卒業論文が課されなくなっている中,神戸大学経済学部は,卒業論文を2年間の研究指導の集大成として非常に重視しています。これは経済のグローバル化が進み,国際的に通じる論理を持って自己の考えを主張することが求められている今こそ,高度な調査,分析,論理構築を必要とする卒業論文の作成が重要な訓練になると考えるからです。ゼミ活動の集大成:卒業論文 どのゼミでもそうですが,2年間のゼミの学習の最終目標は,卒業論文の完成です。重富ゼミも,特に卒論の作成指導に力を入れて取り組んでいます。担当者の専攻は西洋経済史ですが,卒論のテーマはその分野に特定することなく,ゼミ生に比較的自由に選択させています。ただし,どのようなテーマを取り上げても,現在にいたる過去の経緯をしっかりと把握することが大切です。4年生のゼミは卒論の指導が中心となりますが,3年生のうちは,卒論テーマ模索もかねて,幅広い内容を学んでいます。各ゼミ生がテキストや題材を選択して報告したり,三商大対抗ゼミに向けての準備作業などが中心となります。特に三商大ゼミは,毎年一橋大学と大阪市立大学の特定のゼミと組んでおり,向学心を刺激する催しとなっています。 宮川ゼミの専門はゲーム理論と行動経済学です。身の回りで起きている現象を主に取り上げて,その裏側にある原因や仕組みを理解するために,数式モデルを作って理論的に分析する,という訓練を行っています。行動の制約やタイミング,個人が持つ情報などをゲーム理論を使ってモデル化して,行動経済学を使って現実の人間の動機を数式化します。モデルを作るのは大変ですが,目の前の現実を論理的に掘り下げて分析する強力なスキルになりますし,ゼミ生も最後は立派なモデルを完成させています。宮川 栄一 ゼミゲーム理論重富 公生 ゼミ近・現代西洋経済史ゼミ活動の成果令和元年度 最優秀卒業論文賞受賞者からのメッセージ久木原 嵩彬岩壺 健太郎 ゼミ所属 神大経済では,本当に入学時では持っていなかったような視点を得られました。もともと,入学時からできるだけいろいろな視点から物事を見られるようになりたいと考えていたので,私は経済学部の授業のみならず,他学部の授業を積極的に受講したり,神戸大学独自のプログラムである法経連携プログラムを履修したりしました。 卒業論文の執筆では,私は「新駅開業の効果の大きさと死荷重を最小化する費用負担の在り方」について考察を行いました。その際,今まで学んできた多角的な視点を活かそうと考え,鉄道事業者・社会全体・地主,といったステークホルダーを意識し,様々なステークホルダーからの視点をもって的確な政策提言を行えたので,私は最優秀卒業論文賞を受賞できたのだと思います。 社会人となっても問われる「様々な視点から考えられること」を卒業論文の執筆で実践できたのは,本当に有意義な経験でした。多角的な視点を得て,社会に貢献できる人材となりたい! 白木基金は,阪神・淡路大震災で犠牲になった経済学部の白木健介さん(当時学部3年生)のご両親から経済学部に寄附された資金を基に創設されたものです。各年度の優秀な卒業論文に対して,この基金から優秀卒業論文賞が贈られており,「白木賞」とも呼ばれています。白木基金と白木賞 令和元年度最優秀卒業論文

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