神戸大学 大学院経済学研究科・経済学部 2024
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大学院  多様なコースとプログラム 大学院で経済学を学ぶとはどういうことでしょうか。どのような目的と経歴を持った人が,経済学の大学院に適しているのでしょうか。学問としての経済学を極めたい人,経済学の面白みに触れてみたい人,あるいは実践的に経済学を深めてスキルアップにつなげたい人に,ぜひこの案内を読んでほしいと思います。神戸大学大学院経済学研究科は,全国最大規模のスタッフ,経済学への多様なニーズに応える複数のコースとカリキュラムを用意して皆さんの挑戦を待っています。2)豊富で多彩な教員を擁し,学際的研究や地域連携,国際交流が盛んに行われています。本研究科には45名の各分野の経済学研究者が在籍しています。また,神戸大学大学院の経営学研究科,国際協力研究科,理学研究科,あるいは大阪大学大学院の経済学研究科,国際公共政策研究科や京都大学大学院の経済学研究科と共同研究や授業科目の単位互換を行っています。さらに,世界の主要大学,世界中に散らばった本研究科修了生と「知のネットワーク」が形成され,皆さんの調査・研究活動を強力にサポートします。学生と外国人学生が共に学びます。2. 毎年,海外の大学・研究機関から有力な研究者を招聘し,集中講義を実施しています。学生は,世界の先端的な研究内容を直接学ぶ機会が得られます。3. KIMAPは経済学研究科・経営学研究科・法学研究科の3部局が共同でカリキュラムを編成し,異分野共創型の教育を行っています。経済学研究科のKIMAPプログラムを修了することで修士(経済学)の学位とともに,分野横断的な学びの証しであるフィールド認定証を授与します。4. 世界基準に合わせ,KIMAPへの入学時期は毎年10月となっています。本研究科の特徴1)複数のコースやプログラムによる充実したカリキュラムを用意しています。博士課程前期課程には,総合コース,国際共同学修コース(KIMAP),国際コースがあります。総合コースには,経済学の研究者を目指す進路と,高度専門職業人としての技能修得を目指す進路があります。KIMAPコースは,英語による授業だけで修士号を取得して世界で活躍できる専門家を養成します。いずれのコースやプログラムでも,最先端の経済学を体系的に学ぶ講義,少人数で活発な討議が行われる演習(ゼミ),教員による論文作成指導を通じて,自立した研究能力を持つ専門家を養成します。総合コース(研究者養成・高度専門職業人養成) 大学院で経済学を学ぶ目的は,目指す進路に応じて,大きく分けて二つ考えられます。その一つは,学問としての経済学を極めて,国内外の大学や研究所あるいは国際機関などで経済学の専門家として働くために博士(経済学)の学位を取得することです。もう一つは,グローバル化した民間企業やシンクタンク,官公庁などに在職中の人がさらにその経済的知見にもとづく実務能力に磨きをかけること,あるいは,将来そのような職場で働くことを目指す人が,実践的な経済学の分析手法を体系的に学ぶことです。 博士課程前期課程の総合コースには,上の二つの目的に合わせた研究者養成と高度専門職業人の養成という二つの経路が含まれています。それぞれの進路に対応する選択必修科目(ミクロ経済学,マクロ経済学,計量経済学)が用意されており,学問的関心や自らの目指すキャリアパスに応じて学生自身が適切に履修計画を立てることで進路を決定します。 研究者養成は,前期課程2年間(修士号の取得)と後期課程の3年間の合計5年間のカリキュラムが基本となります。前期課程では,後期課程での博士論文執筆に向けた準備として,経済分析に関する深い知識と技術を修得することが要求されます。これまで,本研究科を修了して学位を修得した先輩たちは,多数の大学や研究所などで研究者として活躍しています。 高度専門職業人養成は,前期課程2年間で修士号を取得するカリキュラムが基本です。基礎的な経済理論を学んだ後,統計データを駆使した計量経済学的な実証の方法など,いっそう実践的な分析技術・手法の修得を目指します。国際共同学修コース(KIMAPプログラム) 国際共同学修コースは,日本人学生と外国人学生が共に学ぶことを前提とした原則2年間の博士前期課程です。本コースでは,英語で授業を受け,英語で修士論文を執筆することが求められます。文化や価値観の違いを超え,日本人と外国人が共に英語で経済学を学ぶことにより,世界で通用するエコノミストあるいは国際的なビジネスシーンで活躍できるグローバル人材の育成を目標としています。 本コースの元では,現在,異分野共創型修士プログラム(Kobe University Interdisciplinary Master Program, 略称KIMAP)が提供されています。KIMAPでは,より広く社会的課題解決に向けた政策・戦略企画,実行能力を備えた人材育成を目的としています。経済学教育を中心としつつ,法学や経営学との分野横断的なカリキュラムを英語で提供することにより,経済学だけでなく法学や経営学の専門的知識を有機的に結び付けて活用できる,異分野共創型グローバル人材の育成を目標としています。 KIMAPの特徴は以下の4点にまとめられます。1. KIMAPの科目はすべて英語で授業を行います。日本人16大学院 −専門家への道−

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