神戸大学 文学部 2026
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Program留 学 体 験留 学 体 験 グローバル化の時代といわれる今日、神戸大学文学部でもさまざまなレベルで国際交流が行われています。 多彩な外国語・外国文学の講義はもちろん、最近では外国からの留学生の受け入れ、学生の外国大学への留学、 外国の大学との学術交流協定などに、特に力を入れています。ハサウェイ エラ ジャン多彩な外国語・外国文学教育畠田 美宙(ドイツ文学)2021年3月卒業生留学生受け入れと交流の状況文学部からの留学と外国の姉妹校(KOJSP第13期生)ランス文学・中国文学・日本社会文化論で外国のほかにも韓国語・中国語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・西洋古典語(古代ギリシャ語とラテン語)の語学教育が行われています。また、アラビア語・ペルシャ語を用いた授業もあります。「グローバル・アクティブ・ラーニング(広島)」研修旅行 現在文学部では、英米文学・ドイツ文学・フ人の教員が講義や演習を担当していますが、そ 文学部への留学生は、大学院生あるいは大学院 へ の 入 学をめざ す 研 究 生、また、オックスフォード大学をはじめとする協定校からの交換留学生が大半です。現在、16カ国・118名の留学生が文学部と大学院人文学研究科で学んでいます(2025年5月1日現在)。 さまざまな国の留学生と触れ合い異文化を理解し合うことができる教育環境は、グローバルな視野をもって研究を進める上で欠かせないものです。そうした観点から、文学部では、授業における日本人学生と留学生との議論はもちろん、留学生と日本人学生との交流が深まるように、さまざまな活動を行っています。例えば、毎月1回のインターナショナル・アワーを実施し、春には留学生と日本人学生合同の日本文化見学旅行を、冬には国際的な学術文化交流を目的としたシンポジウムと交流会を開いています。 オックスフォード大学で一年間日本語を勉強したあとに、9月に同級生と一緒に神戸に到着し、神戸大学に通い始めました。ほかの日本の大学ではなくて、神戸大学に留学する機会に恵まれたことは、とても幸運に思いました。今もそのように感じています。 その理由は、学術的側面と課外的側面から大学生活を楽しむことができるということが挙げられます。まず、学術的側面については、毎日の日本語の授業以外で、文学部の講義や演習を受けて、大変勉強になりました。例えば、国文学の授業でいろいろな種類の古文の文章について習って、自分の大学では教えていない話を聞くことができました。それに加えて、それらの説明は日本語で行われているので専門的な言葉を習う良いきっかけになりました。神戸大学の教員の講義は、非常に分かりやすくて、年の始まりの日本語能力が足りなかったときにもよく理解できました。だからといって内容は簡単ということではなくて、教え方がそれほど明確ということです。続いて、学生生活の側面から見ると、文学部の留学生は、サークルや部活はもちろん、いろいろな活動に参加することができます。具体的には、徳島で阿波踊りを見に行ったり、淡路島で民芸を作ってみたり、とても楽しい時間を過ごすことができました。この経験から、私は、神戸大学の文学部が留学生を大切にしており、良い思い出を作ってほしいという願いを強く実感しました。先に述べたサークルと部活の話に戻ると、スポーツ、音楽、ボランティア、文化などどんな人でも楽しめる活動があります。私の場合は、ボランティア活動として丹波篠山に行って、山芋を売りを体験しました。そこで、笑顔を見せながら「いかがですか、おいしいですよ!」と声をかける経験は一生忘れないでしょう。 さらに、神戸大学は良い立地に面しています。電車に少し揺られると、賑やかで飽ることのない三宮という繁華街があります。大阪にも簡単に行くことができ、毎日新鮮で刺激的な経験ができます。私にとって、おいしい食べ物を食べることはすごく重要で、友達や大切な人と一緒に新しいレストランに行くことはとても楽しく思います。自然が好きな人にとっては、神戸は、海と山が有名で、特に須磨海岸や六甲山、摩耶山が気に入られています。神戸大学の周辺もとても綺麗で、大学への道中に見える景色の美しさは、格別です。また、丹波篠山のように兵庫県には様々な魅力のある町があり、そのような場所も散策できます。さらに、関西は昔日本の中心だったため、歴史に満ちた場所がたくさんあり、偶然、万葉集に出てきた場所に行くとわくわくします。神戸から安い値段で早く京都や奈良などの県に行くことができ、旅行が好きな留学生にとってすごく便利です。 したがって、学術的側面、生活的側面の両方から、日本の留学先として、神戸大学がもっとも良い場所だと思います。私にとって、帰国したくないほど神戸大学はいい場所です。 私は、2019年9月から半年間、ドイツのトリーア大学に交換留学生として留学しました。トリーアでは最初に1か月にわたるオリエンテーション期間があり、ドイツ語のコースと諸手続きを留学生全体で行います。学期中は、ドイツ語やドイツ文学の授業を中心に受講していました。バス遠足や言語交換など、留学生のためのイベントも充実しています。 留学中は、日本学科の生徒と言語交換を行ったり、自分の研究テーマについて専門の先生に尋ねたり、図書館で資料を読んだりしていました。ドイツ文学を専門にしていますが、実際に本場ドイツの大学で勉強して、入ってくる情報の違いを身に染みて感じました。授業ではヨーロッパ史など幅広い知識が当たり前のように話題になり、また図書館の文献も日本とは比べ物にならないほど多く、もちろんすべての知識はドイツ語で入ってきます。その一方で、神戸大学で先生が仰っていたのと同じことが現地でも取り扱われていると、遠く離れた国の文学について日本で当たり前に学べることの素晴らしさも感じました。 留学の目的は人それぞれだと思いますが、「異文化に触れたい」「グローバル社会で活躍できる人間になりたい」というのは大きな理由になると思います。ただし、それに加えて現地で専門的な勉強ができるのは、2年生から専修に分かれる文学部での留学の強みだと思います。私にとっての挑戦だったこの留学が、良き人生経験になったことは間違いありません。21神戸大学文学部から留学できる協定校(一部のみ)【アジア】ソウル国立大学校、成均館大学、木浦大 学(以 上 韓 国)、南 洋 理 工 大 学(シンガポール)、国立台湾大学、国立成功大学、国立政治大学(以上台湾)、清華大学、武漢大学、中山大学、復旦大学、北京外国語大学、山東大学、香港大学(以上中国)【オセアニア】西オーストラリア大学(以上オーストラリア)【北米】ジョージア工 科 大 学(アメリカ)、オタワ大 学(カナダ)【欧州】トリノ大学、ヴェネツィア大学、ボローニャ大学(以上イタリア)、ロンドン大学アジア・アフリカ研究学院(SOAS)(以上英国)、インスブルック大学、グラーツ大学(以上オーストリア)、カレル大学(チェコ)、トリーア大学、ベルリン自由大学(以上ドイツ)、パリ・ナンテール大学、パリ大学、リール 大 学、エクス=マルセイユ大 学(以 上フランス)、ヤゲヴォ大学(以上ポーランド)、プーラ大学(クロアチア)、ベオグラード大学(セルビア)010203国際交流・留学について

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