熊本大学 2020
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化学コースCourse of Chemistry目指す将来像物事の心理を探求する力、検証する力を持った人材へ★化学工業 ★医薬品製造 ★石油製品製造業 ★技術サービス業 ★食料品等製造業★中学・高等学校教員 1特徴2特徴3特徴化学的性質を損なわない最小の構成単位である分子、あるいはその近辺のレベルにおいて、物質の物性・反応性などについて研究する、物質そのものを扱う学問です。近年、化学の発展とともに物理学、生命科学や環境科学などとも密接な関わり合いを持つようになっており、化学を学習することで科学全般を総合的に学べます。理論的理解とともに実験によって実際の事象を化学的観点から解析し、検証する能力の育成に重きをおいています。自身の興味・関心に基づく卒業研究を行います。また、大学院進学に向けた指導も行います。4年次教養教育科目の中の理系基礎科目から数学と理科全分野を学習します。高校での未履修科目等に配慮したクラス編成も行われ、習熟度に応じた授業を行います。その他、外国語等の教養教育科目も履修します。また、5月ごろに新入生合宿研修を行い、クラス対抗でのレクリエーションを行うなどして親睦を深めます。1年次理学共通科目の履修が始まります。3年次のコース選択に向け、希望するコースの科目を中心に、理学の広い分野の基礎知識を修得し、自分の興味や希望に合ったコース選択を行います。★化学分野として『基礎無機化学』『基礎有機化学』などを学ぶとともに、実験方法の基礎を身に付けます。理学専門科目の履修が始まります。物理化学、無機化学、有機化学、分析化学の専門分野を講義と実験を通して化学の基本原理と実験を学びます。また、理論的な理解と実験により事実を検証していく能力を育てる事を重視しています。2年次3年次〈全コース共通〉〈全コース共通〉【学びの概要】無機化学物理化学化学現象のウラにある根本原理を理論的に理解するため、化学熱力学や化学平衡・相平衡・量子化学を学びます。分析化学環境や生体を探る、あるいは物質の構造や状態を探る分析化学について学びます。分析化学はサイエンスや先端技術の分野ならびに環境や医療の分野でなくてはならない学問です。溶液化学、化学平衡の概念、化学物質の分離などの分析化学の基礎とともに、色や発光など光を用いる検出、イオンの質量数ごとに分ける検出など先進的な分析化学を学びます。周期表に基づき各元素の性質を理解し、鉄や銅などの遷移金属元素の性質、それらの錯体の構造と性質、物質構造を調べる方法などを学びます。有機化学有機化学の講義や実習を通して、有機化合物を形成する各種結合の本質を理解すると共に、その安定性や反応性を支配する様々な原理を学びます。これにより、有機化合物の性質や構造を正しく解析・予測し、原子の二次元および三次元的配列(立体化学)が高度に制御された標的分子を選択的に合成する実験手法や能力を身につけます。有機分子を用いた電気・磁気・光機能性物質の開発と発現機構解明有機分子から金属・超伝導状態を示す物質が数多く創造される一方で、半導体として身近な素子にも利用されており、有機分子はその電子材料としての可能性が広く認識されています。これに加えて光学的・磁気的性質にも注目しつつ、分子設計に立脚した新しい機能性物質の開発を行うとともに、その新規現象の発現が電子のいかなる振る舞いに起因するかの解明を行っています。有機電界発光素子の発光の様子「巨大な負の磁気抵抗効果」を発現する分子結晶目標・特徴合成から分解、変換など。物質の取り扱いについて総合的に学ぶ。分子レベルまたはその近辺において物質そのものを研究対象とし、物質の合成法、分解法、他物質への変換法、化学的物理的性質や構造、他物質との反応性、検出法や定量法について研究します。講義や実験・演習により専門分野を習得するなかで、物質の物性や化学反応を正しく理解し、化学的な真理を探究する力、化学的な観点から事象を解析する力を身に付けることを目指し、理論的な理解とともに実験により事実を検証していく能力を育てることに力を入れています。Kumamoto University 202057

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