熊本大学 理学部 2024
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いがわ  かずのぶさとう   ゆうまSQUIDによる化合物の磁気特性の測定核磁気共鳴装置(NMR)による有機化合物の測定(4年)学生実験:水道水中金属イオンの測定合成した電気伝導性有機単結晶の観察タンデム型質量分析計による超微量物質の測定学生実験:大気成分の吸光光度法による測定量子化学計算による電子構造の評価TEMによる原子などの微細構造の観察有機化合物の分離−フラッシュカラムクロマトグラフィーロシア・バイカル湖におけるフィールド調査井川 和宣教授研究分野:有機合成化学佐藤 悠真■■■■■■■■2年次開講科目有機化学Ⅱ、分析化学実験Ⅰ、無機化学実験Ⅰ、有機化学実験Ⅰ、物理化学実験Ⅰ3年次開講科目物理化学 (Ⅰ, II , III )、無機化学 ( II , III )、有機化学Ⅲ、分析化学 ( II , III )、反応有機化学、分析化学実験Ⅱ、無機化学実験Ⅱ、有機化学実験Ⅱ、物理化学実験Ⅱ、化学特別講義(A〜L)、データサイエンス(Ⅰ,Ⅱ)4年次開講科目卒業研究、化学セミナー、化学特別講義(A〜L)自分の手で様々な分子をつくる楽しさ 中学高校で化学を学び、身近なものや現象が化学式で表せることに興味を持ちました。井川研究室を選んだのは、自分の手で様々な分子をつくることができる有機合成化学に魅力を感じたからです。現在は、キラルケイ素分子を合成し、それがどのような反応性を示すかを見ているところです。3年生までの講義で学んだことが、実際の研究に活かされています。 教員一家という家庭に育ち、自分も先生になるのかと漠然と考えていましたが、大学で学ぶ中で研究者の道に魅力を感じるようになりました。井川先生のように、他の人がやっていないことに挑戦していきたいです。新しい医薬品にもつながる不斉ケイ素の研究 キラリティとは、対称面を持たないものが鏡像と重ならなくなる性質を指し、よく右手と左手に例えられます。高校では不斉炭素と関連して学びますが、私たちが行っているのはキラル分子を不斉ケイ素でつくる研究です。これまでに、キラルケイ素分子の一方の鏡像異性体を選択的に合成することに成功して、それらの生物活性を明らかにしています。いずれは新しい材料や医薬品等の開発につながる可能性がある基礎研究です。 世界中で行われている不斉炭素の研究に対して、不斉ケイ素の研究はほぼ未開拓です。ケイ素だけでなく、いろいろな原子や結合を使って自由に分子をつくることができるのが有機合成化学の醍醐味です。思いもしなかったような新しい分子をつくり出し、そこに機能が見つかれば社会貢献にもつながります。LaboratoryLabornow

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