高知工科大学 2024
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未来に進む先輩例えばこんな講義例えばこんな研究室竹内 聖悟 講師髙田 喜朗 教授50KUT WAY 2024AI、クラウド、IoTなど革新的なコンピューティング技術の研究で情報社会の未来を拓くAI、クラウド、IoTなど革新的なコンピューティング技術の研究で情報社会の未来を拓く学士課程 従来型のコンピュータ技術が一般化し、AI(人工知能)、クラウド、IoTなどの新しいコンピューティング技術が今後ますます重要となってきます。本専攻では、AIとコンピュータ科学の基本概念をしっかりと学んだうえで、従来型の発想やアーキテクチャ(設計思想)を超えた、“人に優しい未来の情報社会”の構築に寄与する新たなコンピュータテクノロジーの創出をめざします。ゲームを題材に、AI の作り方や使い方・応用について研究しています。ゲームは、人間が楽しむだけでなく、情報処理や人工知能などの最先端技術の応用先としても研究されてきました。過去には囲碁やチェス、将棋などのゲームで、人間よりも強いプレイヤを作ることが主な研究課題でしたが、現在では多人数ゲームや情報が不完全なゲームなど、題材も拡大しています。また、説明や接待など人間に役立つようなテーマも増え、研究課題も変わりつつあります。本研究室では、ゲームを題材として、ゲームAIの作り方や使い方、そして新しい応用について研究をしています。具体的には、複数のゲームAIにおける協調に着目した研究や、人間の役に立つような使い方として、接待や丁度良い対戦相手のための難易度調整に着目して研究を進めています。 コンピュータ技術が一般化し、高度化している現代において、ハードウェア・ソフトウェア両面の深い知識、特にその基本概念の理解は重要です。本専攻では、AIとコンピュータ科学の基本概念をしっかりと学び、現在利用されている技術だけでなく、将来発展する技術に対応できる知識を修得します。それによりコンピュータの新たな可能性を拓くことができるAI・IT技術者となることを期待しています。誤りのないソフトウェアを作るための方法について研究しています。パソコンやスマートフォンの使用中に、アプリが急に終了してしまったり、おかしな動作をしたりした経験はありませんか。多くの場合それは、アプリ製作中に混入してしまった誤りによるものです。パソコンやスマホ以外にも、世の中の様々な場所・場面にコンピュータが用いられています。一見正しく動作しているように見えても、偶然が重なったときに突如不具合を起こすのでは困ります。でもそのような誤りを完全になくすのは非常に難しいことです。本研究室では、ソフトウェアが正しく動作することをコンピュータ自身を使って確かめる方法などについて研究しています。学ぶ意義学士課程学士課程将来の展開パターン認識・機械学習映像に写っている物体が何かを認識する、音声信号中の言葉を理解する、このようなことをコンピュータで処理する方法がパターン認識です。その中心的な理論である、認識のための識別規則をコンピュータが自らデータから学習する「学習アルゴリズム」と、画像認識や音声認識への応用を学びます。計算機アーキテクチャ計算機の論理的な構造・動作(アーキテクチャ)を知り、プログラムを実行するために必要となる、演算制御ならびに命令実行制御の基本的なメカニズムを学びます。また、計算機を高速化するための基本的な手法を修得します。大学院修士課程分散処理並列計算論現在の情報システムの多くは、複数の計算機をネットワークで結合した分散処理・並列計算によって実現されています。そのような分散処理・並列計算では、1台の計算機を用いる逐次処理では考える必要のなかった様々な問題をクリアしなければなりません。本講義では、分散処理の基盤技術(通信プリミティブ、遠隔呼出しなど)から始めて、分散システムにおける重要な問題(同意形成、負荷分散、セキュリティなど)について議論します。さらに実際に複数の計算機を用いた並列計算のプログラム作成の実習も行います。 情報分野は将来的に発展していくだろうという期待感とプログラミングがなんとなく面白そうだという思いから専門的な知識をもたずに入学したのですが、入学早々競技プログラミング(KUT PG)というサークルに入り、そこで先輩からプログラミングを丁寧に教えていただきました。おかげで授業もスムーズに理解でき、成績優秀者として早期配属で研究室に入りました。先輩の学会発表を見学するなど同学年の人たちより研究室の雰囲気に早く慣れることができました。自分自身の研究テーマはボードゲーム、Otrioの全局面について勝敗および指し手の解析が実現可能か探ること。先輩の研究で初期盤面でここに打てば勝てるという手法はすでに見つけられていましたが、ゲームの途中の展開からでもどちらが勝つかを見抜く、完全解析について研究に取り組みました。次のステップとして大学院で、対戦者の実力に応じてゲームを展開できる、いわば対戦者を気持ちよく遊ばせる“接待ゲーム”的なAIをつくることができればと思っています。ゲーム情報学研究室プログラミングの面白さに惹かれ、ゲームの完全解析の実現可能性をテーマに研究に打ち込みました。久保田 留奈さん広島県立広島高等学校出身ソフトウェア検証・解析学研究室情報学コースAI・コンピュータ科学専攻大学院工学研究科 基盤工学専攻修士課程Informatics

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