高知工科大学 2024
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未来に進む先輩例えばこんな講義例えばこんな研究室矢内 勇生 准教授受け入れ可能な専攻|数理経済マネジメント/人間行動/経済政策小林 豊 教授受け入れ可能な専攻|数理経済マネジメント/人間行動60KUT WAY 2024 高度な数学能力をもち、各分野の経済・経営の領域で生かす能力を身につけることをめざします。また、地域経営において重要な経営戦略やマーケティング論、地域社会経済の活性化に有用な産業論、地域産業振興論、経済に関わる制度設計に必要な応用科目を幅広く基礎から専門まで習得することで、地域経営、行政経営を俯瞰的にとらえて、社会システムを創造、マネジメントするための教育研究を目標としています。社会をモデル化し、データ分析によって政治経済を理解する。計量政治経済学は、社会の制度や人間行動についてのデータを分析する手法を研究します。政治や経済に関するデータは大量に収集されています。しかしデータは、集めただけでは役に立ちません。正しい方法で分析することによってはじめて、データから科学的な知見を得ることができます。卒業研究では、各自が興味のある問題についてデータを集め、そのデータが生み出されるメカニズムをうまく説明できる統計モデルを作ります。統計モデルを使ってデータ分析を行うことで、社会や人間行動に関する理解を深めることをめざします。 現代の金融業界に必須とされる高等数学を駆使して、銀行、証券会社等の金融系企業のアナリストや運用部門のスタッフ、また大量のデータを統計解析する能力を身につけ企業のマーケティング部門や経営戦略部門のデータ分析者として活躍することが期待されます。さらに、教職課程を履修することにより、中学・高校の教員として、生徒たちに数学の楽しさ、数学を学ぶ意義を伝える道も拓かれます。数理モデルを用いて、文化進化のメカニズムを解き明かします。文化とは、模倣や教育といった社会的伝達メカニズムを通して、人から人へ伝達される情報のうち、行動に影響を与えるようなもののことです。ことば、宗教、ファッション、食習慣、名前、マナー、習慣、技術、民話、迷信、音楽、芸術、祭事、規範、常識、婚姻形態、道具、スポーツ、ギャンブル、映画、職業…文化の例は無数にあります。文化進化の研究では、様々な文化要素がどのように進化していくのかを明らかにするため、数理モデルの解析やコンピュータシミュレーションに加え、実験室実験も行います。学ぶ意義将来の展開計量経済学応用標本調査データを中心とするミクロ経済データを用い、個別家計や個別企業の行動について実証分析する方法を学びます。そのために、まず利用可能なミクロ経済データについて展望し、段階を踏みながら様々な分析手法や計量モデルについて学んでいきます。ファイナンス論投資に関する様々な分析・評価手法、資本資産評価モデルの導出法と使い方を学び、現代ファイナンス論の重要テーマである資本資産評価モデルの理解を進めます。そのため数学的な基礎として、微分、ラグランジュの未決定乗数法、そして確率変数の概念も併せて学習します。進化社会学プログラミング言語を用いて、文化進化のシミュレーションを行う方法について学びます。その過程で、社会科学の数学的理論において広く活用されている差分方程式を用いた動学的モデリングと確率過程の考え方を習得します。 理系で数学の教員を志望していましたが、教育系の学びだけでなく他の専門分野も学びたいと考えたので経済・マネジメント学群を選びました。経済学を学ぶうち、特にデータ分析が楽しく、学んだ知識が社会で役に立つか試してみたいという気持ちが強くなり、大学からすぐに教員になるのではなく、社会経験を積んで視野を広くもってから教員をめざす道もあると今は思うようになりました。所属している計量政治経済研究室の矢内先生(矢内 勇生准教授)の授業は難しくて有名で、2年次の統計学2と計量経済学、3年次の計量経済学応用と進むにつれ受講生が減っていくほど。最終的にはほぼ研究室メンバーしか受講していないようになってしまいました。研究室では3年次に統計データ分析のコンペティションに応募し、夏休みをほぼ費やして論文を仕上げました。卒業研究では「ICT教育は本当に学力を高めるのか」をテーマに論文を仕上げたいと思っています。計量政治経済研究室高い数学能力と経済・経営分野の幅広い知識を生かし、社会の様々な場で活躍する高い数学能力と経済・経営分野の幅広い知識を生かし、社会の様々な場で活躍する大学入学後に知ったデータ分析の魅力。矢内先生の高いレベルの期待に応えられるよう頑張っています。林 歩美さん高知県立岡豊高等学校出身進化モデル研究室数理経済マネジメント専攻Economics&Management

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