高知工科大学 2024
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68KUT WAY 2024知能機械工学専攻航空宇宙工学専攻エネルギー工学専攻電子・光工学専攻建築・都市デザイン専攻応用物理専攻機能化学専攻生命情報専攻AI・コンピュータ科学専攻サイバーリアリティ専攻脳情報・心理情報学専攻社会人特別コース学士課程学士課程学士課程大学院工学研究科 基盤工学専攻修士課程大学院工学研究科 基盤工学専攻修士課程大学院工学研究科 基盤工学専攻修士課程知能機械工学コース航空宇宙工学コースエネルギー工学コース電子・光工学コース社会システム工学コース理工学コース情報学コース博士後期課程大学院工学研究科 基盤工学専攻 博士後期課程基盤工学コース3年坂本 ひかる さん広島県立広島国泰寺高等学校出身学士3年次から研究を始めて7年になります。がむしゃらに取り組んでいた学士時代に比べ、今は取得する単位数も少なく、効率的な研究の仕方も身についたので以前より時間的な余裕をもてるようになりました。経営学の基礎と多様な専門領域を学んだうえで、具体的な事業創造や課題解決を理論化するなど、知識の実践的応用力を身につけます。相当な研究実績を積んでいる専門家を対象とした学位取得コースで、原則1年以上を想定しています。基盤工学コースでは、いわゆる課程博士の学位取得を志す方々に、工学のあらゆる分野を統合した領域の中で、総合的な研究・教育が行われるよう、広い専門分野にまたがる複数の指導教員が対応する体制をとっています。機能と構造の相関の研究は、地道な努力の繰り返しと研究結果の積み重ねです。 高校の時から化学が好きで、漠然と何か新しい材料を作りたいと思っていました。高校の時は暗記すればよかった事柄について、大学ではその内容を深く掘り下げて考えたり、実験を行い自分の手で確かめてみたりという学び方に変わり、より化学が面白くなりました。3年次から大谷先生(大谷 政孝准教授)の機能性ナノマテリアル研究室第1期生として研究に打ち込みました。金属有機構造体(MOF)は、精密なナノ空間制御と機能化が可能な多孔性材料です。この特徴を生かして、様々な分野で応用研究がなされている中、本研究ではMOFの機能発現の原理やメカニズムを明確することを目的に、MOFのどういった構造に由来するのかというテーマに取り組みました。頑張った研究の成果で「サイエンスインカレ」(主催:文部科学省)の文部科学大臣賞を受賞することができました。そして、研究をもっと続けたいという思いで大学院に進み、修士課程でも機能と構造の相関について研究を続けました。MOFの中には、例えば有毒ガスを検知すると色が変化するなど外部の刺激を与えると結晶構造が変化するものがあります。元の構造からどのような過程で変化していくのかを解明しようと電子顕微鏡や結晶構造の分析装置などを駆使して研究に取り組みました。博士課程に進んでからは、研究室に新しく設置された非常に高性能な「超高分解能走査透過型電子顕微鏡」で、MOFの構造が変化していく様子をライブで見ることができる手法を確立しようとしています。原理的には可視化が可能ですが、現実には顕微鏡から発せられる電子線の強いエネルギーが原因で構造体が壊れてしまい観察することができません。根気強く様々な条件下で実験を繰り返し、成果をあげたいと思っています。博士後期課程修了後は、企業に就職し、より応用に近い材料開発に携わる予定です。大学院大学院 工学研究科基盤工学専攻

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