京都教育大学 大学案内 2021
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10         言葉の魅力にせまり、豊かな心と表現力を育てられる教員を養成する。日本語は世界一難しいって本当ですか?国語教育学教授植山 俊宏 国語は、特に学ばなくても身につくのではないかと思われます。しかし、一方できちんと学ばなければ豊かな国語は習得できないのではないかとも考えられます。国語領域専攻では、言葉とは何か、どのような働きをするのか、優れた言葉とはどんなものか何かを学びつつ、それをどうしたら子どもたちに学習させられるのかを考えていきます。近現代文学、古典文学、漢文学、国語学、国語教育学、日本語教育学などのさまざまな視点から、またそれらを総合しながら追究します。国語領域専攻※教員や履修科目の詳細は、本学ホームページの「研究者情報」、「キャンパスライフ(教務情報)」をご覧ください。 小学校6年間で授業時数のもっとも多い教科は何だったか、覚えていますか? 答えは「国語」です。いまの小学校1年生では授業時数の3分の1以上が国語の時間に充てられています。言葉の能力はすべての教科の学習活動の基礎です。国語という教科はその大切な基礎を育てる役割を担っていると考えられます。 国語領域専攻では、4年間の学びを通して、言葉についての幅広い関心と深い洞察力を持つこと、また言葉とその教育に関する分析力を身につけることを目指しています。国語学、国文学、漢文学、国語教育といった多面的な角度から言葉についての学びを究め、子どもたちに確かな言葉の能力を育てられる力を持った教員を養成します。あわせて日本語が母語でない子どもの言葉の教育について学べることも特色です。音声・文法・語彙、どの角度から見ても、特に難しくありません。難しいのは文字だけです。ひらがな・カタカナ・漢字を混ぜて使い、どれもが複雑で覚えにくい。文字の学習に関しては、世界一大変かもしれません。主な履修科目 :国語学概説・特講・演習国文学概説・特講・演習漢文学概説・特講・演習小学校教諭中学校教諭(国語)高等学校教諭(国語) など国語教育概説・特講・演習基本書法小学校国語科教材論児童・生徒のための日本語教育論>>活躍の場 :国語領域専攻 4回生京都府立西舞鶴高等学校出身 川端 克弥 さん 私は、子どもたちの学習の土台となっているのは、読む・書く・話す・聞くという国語の力だと思っています。そして、これらの学習活動の楽しさや言葉の持つ魅力について子どもたちに伝えたいと考え本専攻を志望しました。 本専攻では、国文学・国語学・古典文学・漢文学等の観点から、「言葉」の本質そのものについて学び、幅広い視点から国語の指導方法を探求しています。 このような専門的な学びを活かして、将来は、国語の指導を通し、子どもたちに確かな言葉の力を育むことが出来る先生になりたいです。Q&A

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