京都教育大学 大学案内 2022
9/44

 乳幼児期の子どもは、生活や遊びといった直接的・具体的な体験を通して育ち、よりよく生きるための基礎を培います。その過程には、子どもの心持ちと遊びをみとる眼や専門的な知識・技能をもった保育者の存在が欠かせません。乳幼児教育は、子どもを通して人が育つとはどういうことか、遊びや学びとは何かを考え、実践しつづける営みです。責任感と遊び心をあわせもち、乳幼児教育のおもしろさと奥深さを共に学んでいきましょう。幼児心理学准教授佐川 早季子 私は将来、人の成長を支える仕事をしたいと考えていました。そのような時に、身近に多くいた幼児教育に携わる方から影響を受けて、幼児教育に深い関心を持つようになり、本専攻を志望しました。 本専攻では、子ども一人ひとりと向き合うために必要な、子どもに関する知識や保育の技術、現代の幼児教育の課題などを学びます。その中で、先生としての自身の課題にも向き合うことになります。今後は、自身の人間力や感性、子どもと真摯に向き合う心をさらに磨いていき、多彩な環境を創り出して子どもたちの心を豊かにできる先生になりたいです。幼児教育専攻 3回生早稲田摂陵高等学校須田 夏菜恵さん幼児教育専攻 乳幼児期はそれ自体として尊い時期であり、その後の人生の基盤を形成する時期です。人との間で基本的な信頼関係を育み、十分に遊ぶことを通して心身の発達を促すことが重要です。しかし、乳幼児期の子どもを取り巻く家庭や地域社会の状況は年々厳しさを増してきています。乳幼児期の健やかな発達を保障するには、幼児教育の専門家の力が今後ますます必要とされるでしょう。また幼児教育の成果を小学校以降の教育に引き継ぐ、スムーズな幼小接続も重要です。本専攻では、乳幼児期を乳幼児期らしくすごせるような教育のあり方を追求しつつ、小学校以降の教育との接続も見通せる教員を養成するために、教育学・心理学・保育内容の理論と実践の往還を通して、実践的指導力あふれる教員を養成します。人間発達の基礎を形成する乳幼児教育。近年の子どもたちにみられる様々な課題に責任をもって携わる教員を養成する。※教員や履修科目の詳細は、本学ホームページの「研究者情報」、「キャンパスライフ(教務情報)」をご覧ください。主な履修科目幼稚園教諭・小学校教諭・保育所保育士・認定こども園保育教諭 など活躍の場幼児教育学総論幼児心理学総論音楽教育指導法保育内容の各論(5領域)保育実践指導法児童福祉概説保育内容総論器楽Q&A保育士資格は取得できますか?本学は指定保育士養成施設ではありませんが、ほぼ全ての学生が保育士試験を受験して保育士資格を取得しています。一部の科目については試験対策セミナーを実施し、資格取得をサポートしています。08

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る