京都大学 大学案内 2024
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ここに注目■ 理学科桜石(菫青石仮像):日本地質学会が選定した京都府の石(鉱物)自然はどのようになっているのか、なぜ自然はそのように成り立っているのか、自然を動かす法則は何なのか、私たち人間はつねづねこのような疑問を抱きます。京都大学の理学部は、誰も答えを教えてくれない自然への疑問をもつ人たちが集まり、自然の声に耳を傾けながら疑問を解いていくとともに、どこまでも深い自然の〈秘密〉を探り続けることを愉しむ学部です。京都大学の理学部は理学科のみの1学科制です。この制度の意図は、分野・領域が多岐にわたる理学を学ぶ過程で発見した自身の適性に応じた専門選択を可能にするためであり、あわせてそうした自由性により、従来の学問分野の枠組みにとらわれない人材を育成することも狙っています。京都大学の理学部では3年次から5学系のいずれかに選択分属し、少人数でのゼミや実験・実習などの研究活動を通じて専門知を獲得します。その間、もっとも大切なのは〈自ら学ぶ意欲〉にほかなく、その尊重と伸長を教育の基本方針としています。京都大学の理学部はノーベル賞やフィールズ賞など、国際的トップレベルの賞の受賞者をふくめ、これまで数多くの著名かつ独創的な研究者を輩出してきました。あわせて、自ら開拓した新たな研究分野に挑み続ける〈革新〉の伝統はいまも息づいています。こうした学問の創造や開拓は、研究・教育への自由性が育んだ結果です。現在、計画・遂行されている新たな研究プロジェクトも数多く、学生の教育にフィードバックされる先端知も決して少なくありません。自然の〈秘密〉を解くことを愉しむ学部従来の枠組みにとらわれない人材を育成教育の基本方針は個々の意欲の尊重数多くの独創的な研究者を輩出26KYOTO UNIVERSITY GUIDE BOOK 2024Faculty of Science自然への疑問に向きあいながら自然の理(ことわり)を学ぶ理学部

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