京都大学 大学案内 2024
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コース選択卒業研究   看護学専門分野科目   看護学統合分野科目看護のプロフェッショナル養成双方向性講義 少人数演習 多職種連携教育 体験学習保健師選択課程臨地実習 (基礎、成人、母性、小児、精神、在宅、地域看護)統合実習全学共通科目 専門基礎科目看護師・保健師国家試験(大学、研究、医療機関の研究者、教育者、リーダー、高度実践看護師/助産師など)専門看護師試験(5年以上の実務研修後)修士課程(2年)博士後期課程(3年)助産師国家試験高度実践研究者養成プログラム36看護学の対象は、あらゆるライフサイクルの個人や家族はもとより、地域や国際社会に広がっています。また、病いと共に生きる人々だけでなく、疾病の予防や健康増進をふくめ、あらゆる健康レベルの人々に関わります。そのため先端看護科学コースでは、既成の枠にとらわれない新しい発想の教育・研究を通じて、新たな領域を開拓していくことをめざします。次の3講座があり、国際的に活躍するリーダー育成を念頭に、大学院進学を推奨しています。●先端基盤看護科学講座 質の高い看護実践の基盤となる領域を取り扱う講座です。生体リズムに基づき人々の健康を支える生活環境の調整方法、在宅医療の諸問題及び認知症の病態解明や生活習慣や生活環境への介入法、また、データ主導型個別化医療と予測医療を実現するためのシミュレーション科学とデータ科学の開拓、併せて、より良い患者-医療者関係に基づく倫理的看護実践の方策等について考察し、Evidence 総合医療科学コースは、専門性に応じて以下の3つの講座と11の分野からなり、4年次では各研究室に所属し、卒業研究に取り組みます。●基礎系医療科学講座 病気を理解するためには生命の基本原理を知り、生命を統合的に把握する力が必要です。これを念頭に基礎系医療科学講座ではヒト疾患の原因や病態を学び、治療の予後予測に必要不可欠な生体情報を多角的に解析しつつ全体を俯瞰できる総合的医療研究者の育成をめざします。あわせてヒトをふくむ生命と生物原理を理解し、現代医療の多様な問題を解決できる研究者・教育者の育成もめざします。●臨床系医療科学講座 生体から得た情報を臨床の先端理学療法学講座理学療法は日常生活に必要な基本動作能力に障がいがある人々、または障がいを引き起こす可能性のある人々が社会生活に適応するために必要な援助・治療技術を提供する実践科学であり、それらの技術を提供する医療専門職が理学療法士です。少子高齢化が進む今日、理学療法士の職域は医療機関だけでなく、地域における保健・福祉の分野にも広がっています。そのため理学療法士には、医先端作業療法学講座日々の暮らしは、着替えや食事などの日常生活を維持する活動、職業や家事・育児・学業などの仕事に関する活動、遊びや余暇活動、これらによって営まれています。疾病や障がいは生活に支障をもたらすことがありますが、これらの活動のありようによって個人の生活の質、健康な生活、社会参加の内容が大きく変わります。作業療法学講座では、障がいの予防・改善を先端リハビリテーション科学によって担う高度医療専門職としての作業療法士の育成に向けた臨床教育を行うと共に、日本と世界の作業療法を牽引できBased Nursing : EBNに資する能力を身につけた看護師/研究者の養成を目指します。●先端中核看護科学講座 人の健康は身体的・精神的・社会的・スピリチュアルなどの要因によって形成されているとの視座に立ち、成人・高齢者の心身の健康問題を扱い、専門的な視点からアセスメントする方法や援助技術の開発・教育・研究を行う講座です。慢性疾患を持つ人々や、生命の危機的状態にある患者、精神障がい者、緩和ケアを必要とする人々とその家族が、病と共に自分らしく生きるための苦痛緩和へのアプローチと、QOLの維持向上を中心に据え、人の根源的な苦悩に目を向けて支援システムの開発・教育・研究に取り組んでいます。大学院では高度実践研究者養成プログラム専門看護師課程にて、慢性疾患看護、急性・重症患者看護、精神看護、がん看護の専門看護師を養成しています。●先端広域看護科学講座 本講座は、小児看護学、周産期疫学、地域健康創造看護学の3分野で構成されます。対象・時間・エリアの広域性をもって、子ども・妊産婦とその家族や地域に暮らすすべての人々があらゆる成長・発達段階において健康でwell-beingに生きるための看護を教育・研療・保健・福祉を横断する専門職にふさわしいバランス感覚が求められています。また、自由裁量に基づく判断と行動が必要とされる理学療法士には、専門的な知識や技術を習得するだけでなく、科学的根拠に基づいて行動し、問題を解決する能力と豊かな人間性が不可欠です。先端リハビリテーション科学コースでは、こうした社会的ニーズに応えられる高度医療専門職としての理学療法士の育成に向けた教育を行うと共に、日本と世界の理学療法を牽引できるリーダーおよび研究者の養成をめざし、理学療法学講るリーダーおよび研究者の養成をめざしています。●先端作業療法学講座 生活を科学する作業療法は「適応の科学」と言われ、病や障がいにより日々の暮らしに支障を来している人々へ、自律した生活に適応できる能力の発達・回復・開発・維持を援助します。生活への適応困難は、生理機能、運動機能、認知機能、社会的機能などの要因のいずれか、もしくは複数の要因が重なって生じます。そうした問題を分析でき、対策を立案できる作業療法士の育成のため、作業療法学講座では、適応機能の改善・回復を効果的に診断や治療に応用すること、移植医療・再生医療・遺伝子治療などの先進医療技術の展開に寄与すること、これらを目的に、その基礎となる理論や技術に関する教育・研究を行います。あわせて臨床の多様な問題の解決に向けて、積極的・機動的に対応できる能力を備えた人材の育成をめざします。●理工系医療科学講座 先進医療を支える生体医療情報解析や医療画像診断の技術を進化させるには、医学・理学・工学の融合分野の研究を牽引する人材が必要です。そのため理工系医療科学講座では医療系の大学では他に先駆けて推進してきた本格的な情報理工学の研究・教育をベースに、先端医療機器システムや医療・介護支援技術の開発など、近未来の社会が医学・医療に求める多様な分野において、グローバルに活躍できる人材の育成をめざします。究しています。また、ケアの有効性と安全性に関するエビデンスを構築し、多様な場においてニーズにあったケアを創造できる人材の育成を目指しています。周産期疫学分野では助産師課程(修士)を、地域看護学分野では保健師課程を担当し、学生が多様な未来を実現するサポートをしています。座を設置しています。●先端理学療法学講座 京都大学医学部附属病院で最先端医療にふれながら行う臨床教育を通じ、科学的な根拠のある医療(Evidence Based Medicine : EBM)に基づく判断力と柔軟な対応能力を養います。また、基礎教育科目や卒業研究などを通じ、科学的な思考力と実践的な問題解決能力を養います。これらのカリキュラム設定は大学院への接続を意識しており、大学院に進学することで、さらに理学療法領域のリーダーをめざした研究に取り組むことができます。そうした道を歩んだ卒業生も数多く、大学病院や臨床中核病院などの理学療法士としてはもちろん、大学の教員・研究員として活躍し、世界的に注目されている人材も少なくありません。実践するための作業活動の特性を学び、対象者個々のニーズにあわせた作業を段階づける知識・技術を獲得すると共に、作業分析法、評価法、援助法などを身につけていきます。また、作業療法は高度先進医療を補完する治療・援助技法としても注目されており、先端作業療法学講座が進める研究成果を臨床で実践する人材の育成もめざしています。さらに大学院(医学研究科人間健康科学系専攻)では脳波、経頭蓋磁気刺激法、近赤外線分光法、自律神経機能測定、神経心理学的検査などの手法で得られる客観的指標を研究に取り組み、京都大学医学部附属病院と連携しながら、高度な臨床専門職と教育・研究職を養成しています。また、総合医療科学コースでは、医学・医科学専攻、京都大学医学部附属病院、 iPS細胞研究所、医生物学研究所などとの横断的な連携を積極的に行い、データサイエンス、iPS細胞再生医学、医療デジタルトランスフォーメーションなど、医学領域における新分野での研究教育を推進しています。KYOTO UNIVERSITY GUIDE BOOK 20241年次2年次3年次4年次3コースの紹介先端看護科学コース先端リハビリテーション科学コース総合医療科学コース

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