京都大学 大学案内 2024
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ここに注目■ 応用生命科学科■ 食料・環境経済学科■ 食品生物科学科■ 資源生物科学科■ 地域環境工学科■ 森林科学科地球規模に広がる研究・教育の場(中央上/フランスの大規模放牧畜産)、有機農産物のフードシステム(右/日本の小規模な有機JAS米の圃場、左/パリのビオ専門マルシェ)、中央下/植物工場に貢献する技術開発46農学と聞いても、「農業」というイメージしか浮かばないかもしれません。しかし、今日の農学は「生命・食料・環境」というキーワードで表わされる総合的な学問へと変貌しています。まず、農学は、生命に関する総合科学です。実際に、農学では、微生物(ウィルス、細菌、酵母、カビなど)、植物(穀物、草本植物、樹木など)、動物(昆虫類、魚類、家畜など)などさまざまな生物を取り扱っています。また、バイオテクノロジー、遺伝子組換え、バイオマス、ゲノム編集なども重要なキーワードになっています。2023年に創立100周年を迎える京大農学部は、現在6学科体制で、今日の農学のほぼ全域で、教育と研究を展開しています。今日の農学は、明日の農学に向けて日々進化しています。みなさん、京大農学部で、明日の農学に向けてチャレンジしてみませんか。今日の農学は、分子・細胞・個体レベルから生態系・地域レベルまで広範囲にわたって、人類の健康で文化的生活の持続に大きな使命を果たしています。 とくに、地球規模で食料と栄養の確保は深刻な問題です。そのために、農学が果たすべき役割は大きく、農林水産業や食品関連産業の新技術の開発に注力するとともに、農業経済や農業経営などの社会科学的なアプローチも行っています。これについては、農業のハイテク化、農業用ロボット、植物工場、品種改良、食品と健康、植物生産の新技術、フードシステムなど数々のキーワードを挙げることができます。さらに、人類の生活基盤を揺るがす環境問題(陸域や海洋汚染、森林破壊など)は、農林水産業の生産基盤を脅かすだけでなく、農林水産業が原因となることもあります。そのため、環境問題に対する取り組みは二重の意味で農学の重要な使命の一つとなります。先端学問としての農学農学部への誘い持続的社会の構築へむけてKYOTO UNIVERSITY GUIDE BOOK 2024Faculty of Agriculture生命・食料・環境農学部

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