京都大学 大学案内 2024
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農学部123447第1学年では、全学共通科目を重点に幅広い学識を養うことを目的とします。たとえば、自然科学、人文・社会科学、語学などの基礎教養科目を履修します。保健・体育科目や英語で学ぶ科目を加えるなどして自分のカリキュラムをつくります。農学部では、21世紀の重要課題である「生命・食料・環境」に関わる様々なかつ複合的な問題に、生物学、化学、物理学、社会科学などの多様な基礎知識をベースに、総合的な観点から立ち向かいます。本学部は、それぞれの分野に共通する基礎的科目を系統的に教育するとともに、学科ごとに異なる高度な専門教育を実施することにより、国際的な広い視野と高度な専門知識をもち、高い倫理性と強い責任感をもち、主体的に行動でき、コミュニケーション能力に長けた多様で優れた人材を養成することを目的としています。この観点から、各学科が対象とする様々な課題に果敢に挑戦する意欲をもち、応用力と適応力、ならびに、それぞれの専門教育に必要な学力を有する学生を求めています。6学科を準備農学部は、高い倫理性を前提として、農学に関連する知識とそれに基づく能力、すなわち(1)人類が直面する課題への科学的解決法を構想する能力、(2)農林水産業及び食品・生命科学関連産業の発展に寄与する能力、(3)生命・食料・環境に関わる世界水準の研究を理解する能力を身につけた人材を育てることを目的としています。6学科を設置し、本学の特徴である自由の学風を尊重しながら、総合的にこれらの目的の達成に取りくんでいます。人間社会は、地球上の動植物や微生物などさまざまな生物と共存し、それらを利用しています。生物の持続可能な利用のためには、生命の仕組みや生態系の動態についての広く深い理解が欠かせません。また、人間活動との調整のためには、工学的な技術や社会科学からの分析も必要になります。各学科で求められる専門知識の基礎をしっかりと身につけながら、幅広い分野に興味をもち視野を広げることが求められます。学びを始める:第1年次農学部では入学時に学ぶ学科が決まります。各学科のカリキュラム(授業計画)は、教養科目と専門科目がクサビ状に組み合わされて構成されています。学びを高める:第2・3年次第2学年の後期(秋から冬)になると、専門科目の割合が増えます。農学部の専門科目では、講義に加えて実験、実習、演習が重視され、技術・手法に関する密度の高い教育が実施されます。農学部は京都大学のなかでも海外への関心が高く、毎年、多くの学生が外国への留学に挑戦します。第3学年は専門科目の受講に専念します。同時に研究分野(研究室)への分属という大きな選択をする時期です。分野訪問などで情報を収集しながら、将来の方向を考えた講義の選択が求められます。学びを結びつなぐ:第4年次第4学年では、研究分野に分かれて課題研究(卒業研究)に取り組み、卒業論文を仕上げます。教員の指導や助言を受けながら、演習や大学院生との交流をとおして未知の分野の研究に取り組む、研究者としての最初のステップです。所定の単位を修得した学生は、学士(農学)の学位を取得して卒業します。さらに研究を深めようと志す多くの学生が大学院へ進学します。農学部の特徴 専門知識の習得と広い視野の育成農学部が望む学生像

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