京都大学 大学案内 2024
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理工系に人文社会系の視点を取り込みつつエネルギー問題解決のための新学際領域を確立https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/faculties-and-graduate/ エネルギー科学研究科は、エネルギー・環境に関連する様々な課題を克服するために、工学、理学、農学、経済学、法学などの多岐にわたる学問領域を結集して、「理工系に人文社会系の視点を取り込みつつ、学際領域としてエネルギー科学の学理の確立をはかり、地球社会の調和ある共存に寄与する国際的視野と高度な専門能力をもつ人材を育成する」という理念を掲げ、平成8年に創設されました。以来、CO2ゼロエミッションを目指した取り組みを進めるとともに、カーボンニュー専攻エネルギー社会・環境科学専攻/エネルギー基礎科学専攻/エネルギー変換科学専攻/エネルギー応用科学専攻対応する主な出身学部(一例) 総合人間学部/経済学部/理学部/工学部/農学部トラル社会に適応するエネルギーシステムの構築に向けて、それを支える基盤技術開発研究から、その導入を図るための経済や政策、教育といった社会的側面からの研究に至るまで、国際的な視野に立った最先端の研究を行いつつ、将来この分野で中心的な役割を演ずる人材の育成に努めています。 本研究科は、エネルギー社会・環境科学、エネルギー基礎科学、エネルギー変換科学、エネルギー応用科学の4つの専攻から成り、エネルギー理工学研究所、複合原子力科学研究所、人間・環境学研究科の協力のもとに、基幹講座22分野、協力講座17分野で構成されています。さらに、国際化推進を支援する組織として、国際先端エネルギー科学研究教育センターを設置しています。また、英語のみで修士・博士の学位が取得で※大学院重点化が行われた現在は、正確には、大学院が主たる組織であり、大学院が学部教育を提供します。学部をもつ大学院京都大学の10の学部は、それぞれが大学院につながっています※。学士課程(学部)の教育と連続し、高度な研究と教育を推進しています。学部をもつ大学院についての情報は、6ページから49ページの各学部紹介内に掲載しています。独立研究科京都大学には学部をもたない大学院課程、「独立研究科」が6つあります。いずれの研究科も多様な学部の卒業生を受け入れ、複合的学域の創出・深化に携わる研究者や実務家の養成を主眼にした大学院教育を展開しています。専門職大学院高度で専門的な職業能力をもつ実務家を養成する大学院です。現場で活躍するスペシャリストなどを専任教員として迎えるなど、複雑な問題を解決するための知識・技能の獲得をめざした教育を推進します。京都大学では、4つの専門職大学院を設置しています。エネルギー科学研究科棟と上に設置されたソーラーパネルきる国際エネルギー科学コースや、海外の大学と提携し二つの学位を同時に取得できるダブル・ディグリー制度を設けるなど、研究のみならず教育においても国際化を推進しています。50KYOTO UNIVERSITY GUIDE BOOK 2024京都大学の卒業生たちは、「自由の学風」によって培われた知性、感性、倫理性をいかし、社会に貢献することが期待されています。学部卒業後の進路選択として、就職や大学院への進学などが考えられますが、大学院を充実させた「研究型大学」の京都大学では、大学院への進学率が高い傾向にあります。年度によって異なりますが、例年は約55〜60パーセントの卒業生が大学院に進学しています。学部を卒業後、学部で身につけた知識・教養・技能を深めることをめざす学生は、大学院進学を選びます。大学院の標準修業年限は、「博士前期課程(修士課程)」の2年間、つづく「博士後期課程(博士課程)」の3年間(課程区分を設けない一貫制博士課程は5年間)です。この間に定められた単位を修得し、必要な研究指導を受け、研究論文の審査と最終試験に合格すれば、「修士」もしくは「博士」の学位が授与されます。また、「飛び級制度」を認めている大学院では、学部時代に指定の単位を優れた成績で取得した者(学部在籍3年以上)に入学を認めるとともに、標準修業年数に満たなくても、学位を授与する場合があります。大学院の選択にあたっては、学部と関連した大学院に進学することが多いのですが、異なる分野の大学院を選ぶことも可能です。一般的に大学院には多種多様なバックグラウンドをもつ学生が多く集まる傾向にあります。(独立研究科・専門職大学院)エネルギー科学研究科学部時代に身につけた知識や技能をさらに深化・高度化し、次代を担う研究者、実務者をめざして学びます独立研究科大学院の紹介

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