九州大学 GUIDE BOOK 2024
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❶知識・技能:高等学校等における基礎的教科・科目の履修を通して獲得2思考力・判断力・1. 学部教育理念ヒト,モノ,カネ,情報の国境を越える動きが激しくなり,またIT を中心とするさまざまな技術革新により社会や人間の生活を取り巻く環境は急速に変化しています。グローバル化,情報化,科学技術の発展は,人間生活に多くの恩恵をもたらす一方で,環境汚染や地域紛争など,いろいろな問題をひきおこしています。社会が発展すればするほど,わたくしたちの直面する問題は,ますます複雑化・多様化し,不確実性の度合いを強めるのです。2. 教育プログラム経済学部の2つの学科にまたがる統一のカリキュラムは,幅広い教養を身につけるための「基幹教育科目」と経済学を学ぶ「専攻教育科目」とから構成されています。最初の1年は「基幹教育科目」を学習し,2年次からは専門教育が中心となります。2年次には経済学の基本を中心に学習し,3,4年次は各学科に即したよりハイレベルの専門教育が実施されていきます。このうち2つの学科の共通科目である「基本科目」は次のとおりです。*基本科目:1. 教育理念本学科では,経済学・経営学の基礎理論と幅広い教養,豊かな現実感覚と国際性を身につけることによって,複雑化し多様化する現代の経済社会がこのような現代社会のあり方を前にして,経済学部は,九州大学教育憲章の掲げる4つの基本原則,つまり,「人間性の原則」「社会性の原則」「国際性の原則」「専門性の原則」にのっとった教育を追求します。まず,「社会性の原則」を実現するために,国内外の社会・経済事象に対する関心・知的好奇心を刺激し,理論にかたよらない現実感覚を身につけた人材を養成します。そのために,企業,政府・自治体,市民社会との人的・知的交流を積極的に行い,社会との接点をより大きくすることで,地域社会,内外の企業,政府・自治体,あるいは国際機関に対して有用な人材を供給したいと考えています。また,「国際性の原則」では,国際感覚の涵養を図ることによって,アジアをはじめ世界の人々の文化的,社会的,経済的発展に貢献することを目標にしています。具体的にいえば,何よりも日本の歴史・文化的知識の理解を前提とした上で,海外研修・海外留学・留学生受け入れの積極的推進などを行って,外国語能力の向上,異文化理解,そして各国経済の分析へと連なる教育活動を推進します。そして,「専門性の原則」では,独創性・創造性を重視しつつ,科学技術の発達と学術文化の振興を融合させることに主眼点をおき,それに向けて課題発見・解決のための創造的思考力を養います。そして,ミクロの企業等のレベルからマクロの国民経済・世界経済のレベルにいたる経済学,経営学,経済工学の基礎的理論,さらには,歴史分析,各国経済の理論的・実証的分析などの応用分野へも十分に目を配った個性あふれる教育を目指します。以上のような教育を通じて,経済学部では,経済学の基礎的学識と幅広い教養を身につけ,社会のそれぞれの分野で指導的な役割を果たしうる人材の育成に努め,「人間性の原則」を実現しようとしているのです。ミクロ経済学Ⅰ・Ⅱ,マクロ経済学Ⅰ・Ⅱ,経済史Ⅰ・Ⅱ,経営学Ⅰ・Ⅱ,会計学Ⅰ・Ⅱ,国際経済学Ⅰ・Ⅱ,情報処理Ⅰ経済学部では,このようなカリキュラム体系に基づいて,経済学に関する知識の裾野を広げるとともに,高度な専門的知識の習得が可能となるように配慮し,現代社会における経済的な諸問題に前向きに取り組む意欲をもった人材の育成を心がけています。あわせて米国,韓国,中国,イギリス,ドイツ等々,欧米・アジアの有力大学と交流協定を結び,これら諸国から留学生を受け入れるとともに,本学学生の海外派遣も積極的に行っています。これによって広く内外の機関・地域においてリーダーとして活躍できる人材を育成していこうと考えるのです。【経済・経営学科】直面している諸問題に的確に対処し,その解決策を見い出していける人材を養成することを目標としています。される知識・技能。❷思考力・判断力・表現力等の能力:多面的に考え,客観的に批判し,自分の言葉で人に伝える資質。❸主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度:現代の経済社会への深い関心。人類が直面している種々の問題に積極的に取り組んでいこうという気概。多様性を尊重する態度,異なる考えに共感する寛容性。常に自らを向上させようとする意欲。◆入学者選抜方法2. 教育プログラム本学科の教育課程は次の四つの点に配慮して提供されています。まず,基幹教育科目や基本科目といった基礎的教育からはじまって,専門科目へと発展する積み上げ型の科目編成によって,体系的な履修が可能であるように配慮しています。次に,少人数教育を重視し,1年次の経済・経営学プレセミナー(必修),2年次の基本演習,3-4年次の演習(必修)など,各年次で少人数教育を受けることができます。さらに,3年次の演習選択時に,「経済分れそ,がすまし属は生学にかれずいの系のつ三の」析分業企「」析分業産「」析によって,多様な問題関心と卒業後の進路に即した科目を体系的に履修できるように工夫されています。例えば,「経済分析」系では,経済統計,地域政策,金融システム,国際金融,世界経済,開発経済などの科目群を,「産業分析」系では,産業技術,産業政策,産業配置,産業構造,日本経済史,西洋経済史などの科目群を,「企業分析」系では,経営政策,経営管理,原価計算,企業会計,財務会計などの科目群を体系的に履修できます。最後に,大学院への進学を奨めるために,学部4年生を対象に大学院開講科目の一部を「学部特別専門科目」として学部に開放しています。ここで修得した単位は,大学院に進学した場合は大学院の単位として認められます。3. アドミッションポリシー(入学者受入れの方針)経済・経営学科では,その特色ある教育課程により,学生は自己の問題関心に応じた体系的な科目履修が可能である。その結果,現実感覚や問題解決能力,外国語能力に基礎付けられた国際性,さらには,幅広い教養を養うことができる。先端的科学技術の急速な発展や経済のグローバル化・市場経済化の進展などによって大きな変容を遂げつつある現代の経済社会に深い関心をもち,経済学・経営学の基礎理論や幅広い教養を身につけ,さらに,豊かな国際感覚を磨くことを通じて,人類が直面している種々の問題に積極的に取り組んでいこうという気概をもった皆さんが,経済・経営学科に興味をもち,入学されることを期待している。そのために高校では,基礎的科目としての国語・数学・外国語の諸科目をしっかりと勉強するだけでなく,地歴・公民の諸科目をできるだけ満遍なく学習することが重要となる。また理科の諸科目も経済発展と密接不可分な科学・技術を理解するために学習することが求められる。◆求める学生像と学力3要素との関連一般選抜(前期)一般選抜(後期)大学入学共通テスト総合型選抜大学入学共通テスト1知識・技能表現力等の能力3大学入学共通テスト個別学力検査個別学力検査小論文小論文主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度調査書調査書面接調査書志望理由書等アドミッションポリシーAdmissions Policy経済学部School of Economics

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