名古屋大学 大学案内 2024
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53GUIDE TO NAGOYA UNIVERSITY 2024School of AGRICULTURAL SCIENCESwww.agr.nagoya-u.ac.jpVOICE 01VOICE 02 これまで習得してきた知識を基盤として、大学では未解決問題へ挑戦する機会が訪れます。農学部では、未解決の農学分野の学術的課題に対して取り組んでいます。例えば、私たちの研究室では、新たな試みとして、植物の環境応答を撹乱する生物活性物質を探索し、その物質の作用機序を解析しています。この試みは、高校生物で習うビードルとテータムの「一遺伝子一酵素説」が、遺伝子重複性の高い植物では必ずしも成立するわけではなく、同一機能を担う複数の酵素群が生命現象の鍵となっている可能性を検討するためのものでした。これにより、植物の生物時計に潜んでいた仕組みを発見しました。みなさんも、これまで学んだことを活用し、自らの手で科学の先端を開拓してみませんか。農学部 学生から名大農学部の魅力は、多分野な講義を通し、時間をかけて興味深い分野を見つけられること、そして研究室も多種多様で、その興味に合わせて選べることです。私は今、入学前の興味とは異なる研究室で卒業研究に励んでいます。それは幅広い観点から生物を学ぶ中で、視野を広げられたことが大きく影響しています。農学は本当に広い学問です。生物の教科書が絶えず更新されるように、基盤となる生物学は未だ謎を多く含んでおり、他学部と比較しても “なぜ?どうして?” を追求する面白さが詰まっていると思います。もし今やりたいことが定まっていなくても、この広い農学に触れてみれば、きっと興味や好奇心の的になるものに出会えるはずです。この農学部で一緒に学んでみませんか。農学部 教員からNAKAMICHI Norihito専門分野:植物生理学、分子生物学資源生物科学科 4年森下 友梨香さんMORISHITA Yurika出身校: 和歌山県立桐蔭高等学校農学部中道 範人 教授農学部School of AGRICULTURAL SCIENCES「食・環境・健康」の未来を担う生命科学のフロンティアに立つ 21世紀は生命科学の時代といわれています。農学部は、生物および化学関連分野を基軸に、生命科学分野の基礎研究を行いつつ、「食・環境・健康」の3本柱を支える研究・教育を推進しています。微生物・動植物・生態系・生物資源を対象として、分子レベルから地球レベルまでの広い視点で研究する生命系総合学部です。生物現象を中心とした自然現象の探求から社会への貢献までを見据えた教育プログラムを通して、自然を探求することの難しさと楽しさを学び、現在人類が直面している食・環境・健康に関するさまざまな課題を解決する能力を身につけることができます。 毎年、高い資質と意欲をもった学生が入学し、1951年の創立以来これまでに、9,000名の学士、5,000名の修士、1,800名の博士を国内外に送り出してきました。卒業生の多くは、農林業はもちろん、食品産業、製薬・化学工業に関連する企業・官公庁など幅広い分野で活躍しています。 世界と人類の「食・環境・健康」を支える熱意ある若い皆さんの参加を歓迎します。農学部

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