名古屋大学 大学案内 2024
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75 GUIDE TO NAGOYA UNIVERSITY 2024www.iar.nagoya-u.ac.jpwww.itbm.nagoya-u.ac.jp【高等研究院のミッション】 高等研究院は、名古屋大学の学術の発展のため以下の4つの活動を基本とします。1名古屋大学の学内アカデミーとして、優れた研究の紹介と発信に努め、それらを名古屋大学の構成員が共有することを促進し、学術の振興をはかる。2特に優れた研究に対して実質的な支援を行い、名古屋大学の研究の飛躍的向上をめざす。3若手研究者の自立支援を積極的に推進し、将来名古屋大学の中枢を担う研究者を育成する。4国際的な高等研究院活動を通じ、名古屋大学の国際交流の発展に寄与する。 高等研究院は、優れた研究を幅広く紹介し、それを面白く味わわせる雰囲気の醸成は自らの使命の一つであると考えています。高校生や一般市民を含んだ幅広い聴衆を対象に、世界トップレベルの研究者による講演会「名古屋大学レクチャー」を年1回程度開催します。さらに、教養教育院と共同で全学教養科目「学問の面白さを知る」も開講しています。この講義は、本学の学生が、主に高等研究院に所属する(あるいはかつて所属した)優れた研究者の講義を聴講することにより、学問の面白さや研究に対する心構えを知ることを目的としています。MAP P101〜P102をご覧ください。※当研究所は理学部・工学部・農学部の学生に対する教育も行っています。国際高等研究機構※国際高等研究機構は、名古屋大学の最先端基礎研究を支援する組織として設置され、現在トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)、素粒子宇宙起源研究所(KMI)、 高等研究院がその中に位置づけられています。"Mix"をキーワードに、すべての研究者が一体となって研究を行う"Mix-lab"ITbM棟外観第九代院長 阿波賀邦夫高等総合研究館MAPF32MAPD21施設紹介トランスフォーマティブ生命分子研究所高等研究院「トランスフォーマティブ生命分子」で世界を変える トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)は、文部科学省の世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の採択を受けて発足した国際研究所です。ITbMでは、名古屋大学が世界に誇る合成化学と動植物科学の融合により、生命を「知る」「視る」「動かす」分子の開発に取り組み、私たちの生活を大きく変える生命機能分子「トランスフォーマティブ生命分子」の開発を通じて、現代社会が抱える環境問題や食糧問題に「分子」の力で貢献したいと考えています。 ITbMでは、研究グループや分野の枠にとらわれない組織づくりを進めています。壁のないミックスラボ、ミックスオフィスを設置し、若さとエネルギーに満ちあふれた化学者と生物学者が席を並べ、日々「ワクワク」しながら研究に取り組み、自由な議論を通じて斬新なアイデアが次々と生み出されています。アフリカの食糧生産に深刻なダメージを与えている寄生植物ストライガを撲滅する分子、植物の気孔の開閉を制御し、植物の生長を促進する分子、動植物の体内時計を制御する分子、生体内を直接視る分子などの開発が進行中です。ITbMには、外国人主任研究者を初め多数の外国人研究者が世界中から集い、多くの本学の学部生や大学院生もITbMの研究に加わっています。 分子をつなぎ、価値を生み、世界を変える。これが我々の想いです。世界最高水準の研究活動を推進する 高等研究院は、名古屋大学が学術憲章に基づき、世界最高水準の研究活動を推進し、卓越した研究成果をあげ、さらにそれを社会に還元するため、全国の大学に先駆けて2002年に創設された研究専念組織です(初代院長:野依良治博士)。

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