名古屋大学 大学案内 2024
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GUIDE TO NAGOYA UNIVERSITY 2024 90 高校卒業後は関東の薬学部に入学したのですが、周囲の熱量ほどに自分は薬学に打ち込めていけるだろうかと自問し、自身の将来について改めて考えました。そうして気づいたのは、私は自他共に認めるこの正義感が生かせる仕事がしたいのだということ。警察官として働く父の影響もあり、警察官を目指すため名古屋大学の法学部に編入しました。就職活動を始めた当時は公務員試験対策しか行なっていなかったのですが、ゼミの教授から「工藤さんのレポートを見ていると、記者などマスコミの仕事が向いていると思う」と言われ、軽い気持ちでインターンシップに参加。働く方たちから社風ややりがいを聞くうちに、マスコミで働く自分の姿を思い描くようになりました。事件があった際、容疑者を逮捕するまでが警察の仕事です。マスコミの仕事に求められるのは、それを受けて事件の背景や本質的な問題を掘り下げること。仕事を通じてさまざまな方向から社会問題にアプローチし、よりよい社会づくりに貢献できたらと思っています。 就活を始めてすぐに「インターンシップにまったく受からない」という壁に当たり、打ちのめされました。当初は第一志望である食品メーカーにのみエントリーしていたので、「私はこの業界に向いていないのでは…」と思い悩んだことも。いったんこだわりを捨て、「業種にかかわらずとにかく経験を積もう」と決意し、最終的には30社以上のインターンシップに参加しました。インターンシップ先では、参加者同士で「私も就活に悩んでいるんだ」と話すことができ、「自分だけじゃないんだ」とすごく勇気づけられたことを覚えています。また、異業種のインターンシップに参加したことで、改めて「やはり自分は食品メーカーで働きたい」という思いを強くすることができました。最終的にいくつかの食品メーカーから内定をいただき、第一志望の企業に就職することができました。ここで働きたいと思った決め手は、社員の方からうかがった「健康を売る今の仕事に誇りをもっている」との言葉。また、生産者への貢献活動を幅広く手掛けている点にも惹かれました。 就活を始めたばかりの頃はあえて業種を絞らず、企業の話を幅広く聞いて回り、インターンシップにも積極的に参加。さまざまな業界の方と直接話したことで、将来やりたいことや、今まで大切にしてきた自身の価値観を見つめ直すことができました。私はもともと人の健康に興味があり、それに関連した研究がしたいと大学を選んだのですが、多くの企業を知る中で「やはり人の健康に貢献する仕事がしたい」との気持ちに気がつくことができました。その後は、業界をある程度絞って「企業が目指す将来像と自分が思い描いている目標は一致しているか」「働いている人たちの個人目標や価値観が自分と近しいか、共感できるか」といった点を重視し、志望企業を探していきました。面接は、自分の言葉で話し、等身大の自分を見てもらうことを心がけ、新しいことへ前向きに挑戦する姿勢をアピールしました。話したいことを優先しすぎて質問と微妙にずれた回答になってしまったこともあったので、面接に慣れるまでは、質問を復唱して内容を理解してから答えるといいと思います。 「理系だから、将来はメーカーかな」と漠然と考えていましたが、10月の合同説明会で業界を問わず話を聞くうち、さまざまな商材を扱い、ビジネスモデルを創出できる商社に惹かれるように。日本の技術を世界に広め、世界における存在感を強めたいという思いを抱いていたので、それを成し遂げられる場だと感じました。 さらに深く知りたいと思い、冬のインターンシップは商社だけに応募。実際に参加してみて、仕事の内容などにおもしろさを感じた企業に絞り込んでエントリーしました。楽しく働ける環境も重視したポイントのひとつです。現場の人が、どんな思いで働いているのかを知りたくて、志望企業の人事部に社員の方を紹介いただきOB・OG訪問。そこから同期や先輩社員につなげていただき、積極的に話を聞きました。NHK(日本放送協会) 内定法学部 法律・政治学科工藤 楓 さんKUDO Kaede出身校:青森県立青森高等学校カゴメ株式会社 内定教育学部 人間発達科学科渡辺 安美 さんWATANABE Ami出身校:暁(6年制)高等学校株式会社明治 内定生命農学研究科 動物科学専攻 博士前期課程松浦 光佑 さんMATSUURA Kosuke出身校:愛知県立一宮高等学校双日株式会社 内定理学研究科 素粒子宇宙物理学専攻博士前期課程植田 郁海 さんUEDA Ikumi出身校:静岡県 私立静岡理工科大学 星陵高等学校名大生の就活レポート

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