私は、自治体の保健師として県庁や保健所などの行政機関に勤務しています。日々の保健活動において複雑困難な課題に直面する中で、少しでも自身の問題解決能力の向上につなげたいという思いから大学院への進学を決めました。 大学院では、様々な分野で活動経験を持つ社会人や学部から進学した学生と出会い、共に学び、お互いの経験をふまえたプレゼンテーションやディスカッションから新たな気づきもありました。また、自身の研究では、文献検索や分析方法などの基礎を学ぶとともに、指導教員との話し合いの中での思考過程が今現在の実践にも役立っていると感じています。 仕事と家庭、そして学業の両立は容易なことではありませんが、それ以上に、社会人として大学院で学ぶことで得るものは大きいと感じます。サポートしていただいた周囲の方に感謝し、今後はこれから学びたい方を支えていきたいと思います。39(2017年度 看護管理・リカレントコース修了)医療法人畏敬会 井野辺病院 総合リハビリテーションセンター 作業療法士として臨床で勤めて10年目に、文献や教科書を調べても対応が難しい問題を抱えた対象者を担当する機会がありました。その経験から、まだ知見のない分野を自分で研究する力を身につけたいと思い、研究者コースに進学しました。 大学院では統計や実験デザインなど、研究者として独り立ちするために必要な授業が組まれており、大変勉強になりました。仕事と大学院の両立は楽ではありませんでしたが、それよりも知識を学べること、研究力が身についていくことを実感でき、喜びが勝っていました。苦労もありましたが毎日楽しかったです。研究室の一角に机を貸して頂いて研究に取り組んだ日々は忘れられない良い思い出です。 現在はリハビリ部門の管理職として勤めています。今でも研究は楽しくて業務後にデータをまとめたり、後輩への研究指導を通して大学院で学んだことを活かしています。 研究者を志望するセラピストの皆様、看護大への進学を検討してみてはいかがでしょうか。すばらしい学びが得られると思います。(2016年度 健康科学専攻博士課程後期修了)社会人として大学院で学ぶこと多様な経験を持つ仲間との出会い・学び・気づき大分県福祉保健部 国保医療課知見のない分野を自ら切り拓く「研究力」を身につける大城 佳代さん加藤 貴志さん
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