さまざまな社会的課題の解決に向け、大学と市民・企業・行政・NPO等、多様なステークホルダーが連携・協働し、「共創知」を産出する必要があります。その共創の仕組みを本研究科では「大阪大学オムニサイト」(OOS)と呼び、未来共創センターをハブとして、人びとが支え合い、共生できる場を創出しています。オムニサイトを教育・研究・社会貢献に活かすべく、さまざまなプロジェクトをおこし、「産官学民による共創」を推進していきます。 例えば、防災見守りプロジェクトでは、本学が開発した「未来共生災害救援マップ」と、風力・太陽光発電、蓄電池、通信、LED電灯、見守りカメラといった機器を備えた独立電源通信装置、「たすかんねん」を活用し、被災者と支援者の双方向的通信を通じた被災地支援の仕組みの構築に取り組んでいます。 また本研究科では、2019年度から「人間科学未来共生博士課程プログラム」をスタートさせ、多文化共生社会の実現に寄与する博士課程人材の輩出に着手しています。共生社会を創造する新たな共創の仕組み「オムニサイト」■Topics■TopicsみまもりロボくんⅢ実験機(現在は「たすかんねん」に名称変更)設置完成披露式 今世紀初頭以来、インターネット等による膨大なデータの流通および蓄積の増大等に伴ってAIの研究開発が加速度的に進み、AIを利活用できる領域が飛躍的に拡がりつつあります。社会においては、AIシステムが情報通信ネットワークに接続され、他のシステムと連携させて利活用される「AIネットワーク化」が急速に進展しつつあります。 AIネットワーク化の進展は、人間およびその社会に広く恵沢をもたらす一方で、さまざまなリスクをもたらします。このため、AIネットワーク時代に向け、人間の在り方、社会の仕組み、そして法システムについて変容が迫られています。 本研究科は、2018年11月に、高等司法研究科などとともにシンポジウム「AIネットワーク時代に向けた法・政策の在り方」を開催して、学術と実務の両面から多角的かつ先端的な議論を展開しました。また、引き続き2021年2月に、シンポジウム「AIをめぐる法学の最前線―AI・ビッグデータ・プライバシー」をオンライン開催するなど、AIと法という最先端の課題について、日本の法学研究をリードしています。AIネットワーク時代に向けた法・政策の在り方本研究科では社会の状況・ニーズおよび国際的視点をつねに踏まえ、実務的かつ独創的な研究を行っています。法学・政治学の研究において国内最高レベルの水準を誇り、産業界・法曹界・地域と連携し、私たちの社会に実質的に役立つ知的ストックの還元を目標としています。法学・政治学研究をリードする本研究科は、「行動学系」「社会学・人間学系」「教育学系」「共生学系」の4学系と「未来共創センター」で教育研究を行っています。人文学から社会科学・自然科学にわたるさまざまな専門知を総合する統合知、また学内外の多様な組織との協働を通じた共創知を生み出す「知のキュレーション」によって、社会における諸課題の解決を目指します。<知のキュレーション>による産官学民による共創特集大学院研究科紹介教育システムキャンパスライフインフォメーション法学研究科人文学研究科/人間科学研究科/法学研究科シンポジウム「AIをめぐる法学の最前線―AI・ビッグデータ・プライバシー」人間科学研究科大学院人間科学大学院法学・政治学43
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