宮城教育大学 大学案内 2024
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学長あいさつ3宮城教育大学長宮城教育大学は、自然豊かな青葉山に在り、四季を通じて美しい情景が眼前に広がる素晴らしい環境にあります。春の山桜とまばゆい若葉、山藤の見事さ、夏の夕暮れに響き渡るヒグラシの声、錦秋の候を経て雪景色へ。野鳥のさえずりは耳に心地よく、大学周辺を散策すればリスやタヌキと出会う。心がしなやかに揺れ、感性を豊かに育みます。この自然環境は授業にも積極的に活用され、樹々のスケッチ、樹木の生長の探究、生息する動植物の観察、そして空に近いところでの天体観測など、感覚が研ぎ澄まされ、青葉山ならではの実感を伴った学びが得られます。その貴重な自然と共に本学の歴史は半世紀を越え、宮城県内はもとより全国へ多くの教員を輩出してまいりました。一人の人間の人生における教育の役割は大きく、どのような教育を受け、学校でどんな出会いがあったかは、後々多大な影響をもたらしますから、その意味で教育は、人の重要な基礎を構築する役割を担うと言えます。教員はとてもやりがいのある仕事です。本学第4代学長の林竹二氏は、「学ぶとは、終わることの無い過程に一歩踏み込むこと。そしてその証しはただ一つで、『何かが変わること』である。覚える、知識をふやす、とは違う。授業とは、子どもの中に一つの事件を引き起こすこと。内側で何かが変化している」と述べました。さて、教育を取り巻く環境は日々変化し、新たな課題も山積する状況を踏まえ、本学は令和4年度、教育体制を一新いたしました。初等教育において教科及び教員の垣根を取り払い、一つの教科、一つの分野に特化することなく「広く、深く」融合する全人格的教育を行ないます。また、東北全域からの入学促進のため、キャンパス内に新学生寮が2024年春、オープンいたします。近年、「教員は忙しすぎる職業ではないか?」という不安を抱く学生が散見されることへの対応として、スクールボランティア派遣システムを稼働しています。学生が、教育実習以外に学校に赴き、放課後学習支援など、子どもたちとじかに触れあうことにより体験実感が得られ、不安が解消されています。教員になることに迷いと不安を持ち悩んでいた学生が、スクールボランティア体験により子どもたちをとてもかわいいと思うようになり、教員志望を固め、卒業後は現場で元気に活躍する事例が後を絶ちません。まさに百聞は一見に如かずです。そして、本学学生はボランティア派遣先での評判が非常に良いことも特筆すべき点です。本学学生に入学後の感想を尋ねると、多くの学生が「まわりは良い人ばかり」と言います。教員を志望するという共通項からか、まじめで素直な学生がとても多いことは本学の誇りです。男女比も程よく、ジェンダー問題等への意識も高いです。将来を決定する10代後半から20代の大事な時期を、恵まれた自然環境と人間関係の中で過ごすことは、何より大切なことではないでしょうか。宮城教育大学は、教職員と学生が共に考え、共に学び、共に悩み、共に進み、共に創造する大学です。ぜひ一緒に進んでまいりましょう。村松 隆青葉の森に抱かれた教師を目指す学び舎

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