SU NewsLetter vol.8
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産学官金連携による事業化などを見据え、埼玉大学先端産業国際ラボラトリー発足埼玉大学先端産業国際ラボラトリー発足埼玉大学先端産業国際ラボラトリー発足6月6日、埼玉大学産学官連携協議会は、大宮ソニックシティ市民ホールで、第17回定期総会(第1部)、産学官連携事例発表(第2部)及び交流会(第3部)を170名の県内企業関係者と本学教員等の参加を得て開催しました。同協議会は、平成12年に、埼玉大学と県内経済団体が設立発起人となり、県内企業等と埼玉大学の研究を有機的に結びつけ、地域産業の一層の発展を図ることを目的に設立されました。定期総会では、はじめに山縣秀司会長より挨拶があり、次いで山田正人関東経済産業局地域経済部長、渡辺充埼玉県産業労働部参事兼副部長、井上政行さいたま市経済局長、山口宏樹埼玉大学長から祝辞があり、平成27年度事業報告、平成28年度事業計画案などについて報告、協議を行いました。続いて行われた産学官連携事例発表では、埼玉県産業労働部の高橋利男先端産業課長より「埼玉県先端産業創造プロジェクトについて」と題した講演、大学院理工学研究科坂井貴文教授から、「ホルモンの力で健やか生活」― 脳と体は支え合っている ―と題しての講演が行われました。次いで、同研究科本間俊司准教授による「コンピュータで見る界面の運動」、小室孝准教授による「拡張現実感(AR)を用いたユーザーインターフェース」と題して、研究事例紹介が行われました。▲山縣秀司会長埼玉りそな銀行による寄附講義「現代銀行経営論」を開講6月15日、埼玉りそな銀行の寄附講義「現代銀行経営論」(全14回)の初回講義が行われ、同銀行の池田一義社長が、学部生1~4年生約80人に金融と金融サービス業について講義しました。この寄附講義は、本学と同銀行の協定に基づく取り組みとして2008年度から毎年開講され、今回で9回目を迎えました。地域経済・社会における「地域金融機関」の果たす役割への理解を深め、将来の地域経済を担う人材の育成を目的として、全学部の学生を対象に実施されています。池田社長は、「金融サービス業とは」と題し、社会における銀行の役割、地域に根ざした金融機関に期待される役割のほか、アベノミクスやマイナス金利の導入など、日本経済を取り巻く状況について説明しました。また、銀行の価値について「従来は資金量だったが、これからは顧客満足など社会的付加価値が重要になる」と述べ、「金融業から金融サービス業へ変化していかなければならない」と話しました。講義を聴いた学生からは「人工知能は将来、銀行の仕事にどの程度導入されるのか」「マイナス金利が銀行に与える影響」といった質問があり、池田社長が丁寧に回答されていました。この寄附講義は、全14回にわたって開講され、7月27日の最終講義には、学生が「お店に行きたいと思う店頭サービス」や「利用したいと思うネットサービス」について池田社長に提言を行いました。埼玉大学産学官連携協議会で県内企業関係者と交流1Focus2Focus3Focus佐藤研究・産学官担当理事綿貫先端ラボ所長先端産業国際ラボラトリー(先端ラボ)は、産学官金連携による研究・開発協働、事業化等を見据え、融合科学研究科(仮称)と産業界・地域社会インターフェイスとして、共創型ワークショップや先端産業インキュベーションを実現するために平成28年4月に設置され、先端産業分野別に「ヘルスケア・イノベーション研究ユニット」と「メディカル・イノベーション研究ユニット」の2つの研究ユニットを設置しています。今回、各ユニット初となるワークショップとセミナーを開催しました。ヘルスケア・イノベーション研究ユニットが6月17日にワークショップを、メディカル・イノベーション研究ユニットが7月13日にセミナーを開催し、それぞれ企業、自治体、大学関係者など80名を超える参加を得ました。ワークショップでは、佐藤研究・産学官担当理事が挨拶、次いで綿貫先端ラボ所長が先端ラボの概要及び取り組みについて説明し、「企業と大学の研究室が1対1で共同研究するだけではなく、大学が核になり複数の企業をコーディネートし、先端産業インキュベーション・スペースで異業種連携や新分野展開支援を行いながら、製品の企画、研究開発、製造、実用化を一環して取り組み、共創の場における人材育成や新たな事業化を目指していきたい。また、ここからイノベーションを起こし、地域貢献をしたい。」と話しました。後半には、各ユニットに関連する企業等関係者がプレゼンテーションを行いました。ヘルスケア・イノベーション研究ユニットでは、アスリートや高齢者の筋力を測定し、能力や健康状態を向上させる医療機器開発やスポーツの後に疲労を回復させるリカバリウェアの市場を創造することなどの事例発表がありました。一方、メディカル・イノベーション研究ユニットでは、次世代抗体の医療分野への応用、開発手法、効率的な生産、磁気ビーズによる精製等及び埼玉県先端産業創造プロジェクトでの取り組みについて説明があり、両会合とも参加者から多数の質問があり、取り組みへの関心の高さが伺えました。NewsLeer知と技と社会の明日をつなぐ大学情報誌SUSAITAMA UNIVERSITY【サイダイコンシェルジュ】Vol.8August2016http://www.saitama-u.ac.jp/

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