SU NewsLetter vol.8
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5月12日、第1回台日大学学長フォーラムが国立成功大学(台湾)にて開催されました。テーマは「グローバル化時代における台日の大学の挑戦」。両国からの基調講演、グローバル化に対応した大学の戦略等討議がなされ、互いの高等教育の現況と学術教育交流の可能性について共通認識が形成されました。一方、6月28-29日、ベルリンにて日独学長シンポジウム(日独シンポ)が、7月1日、パリにて日仏高等教育改革シンポジウム(日仏シンポ)が開催されました。日独シンポでは「教育、研究、イノベーション:大学がみずから抱く学問の本質的価値と社会からの要請の狭間における高等教育」をテーマに、山口学長は「Social and Technical Innovation and Societal Impact in the 台日大学学長フォーラム・日独学長シンポジウム・日仏高等教育改革シンポジウムに山口宏樹学長が参加 13FocusContext of Engineering Sciences - In the case of Saitama Univ., a mid-sized national university -」 の発表を行いました。日仏シンポでは高等教育におけるイノベーション等活発な討議がなされ、前日には主催者(国立大学協会・フランス大学長会議共催)とのFollow up meetingに山口学長も出席して、今後の日仏間の交流の可能性について議論がなされました。5月3日、大学院人文社会科学研究科田口博之教授、大学院理工学研究科睦好宏史教授らがラオス国立大学を訪問し、同大学長のSoukkongseng Saignaleuth教授と面談し、両大学間で交流を行うことに実質的に合意しました。併せて、奨学金制度を活用した留学生(大学院)の受入れ、埼玉大学におけるワークショップ開催を含む具体的な交流のあり方について、意見交換を行いました。睦好教授からは工学部学生を対象に「我が国のコンクリート橋の最新の技術」をテーマに、田口教授からは経済経営学部学生を対象に「中所得国の罠及びオランダ病回避の道」をテーマに、それぞれ講演を行い、多数の参加を得ました。ラオス国立大学を訪問大学間交流協定の実質的合意へ14Focus5月27日、環境科学・社会基盤国際プログラム(社会基盤創生コース)に入学した留学生の歓迎パーティーを開催しました。同プログラムは、文部科学省「国費外国人留学生の優先配置を行う特別プログラム」の事業として採択されたものであり、大学院理工学研究科において、平成18年度より毎年留学生を受け入れ、今日、187名の修了生に学位を授与しています。今回の歓迎パーティーは、平成27年10月と平成28年4月に入学したアジア、中東、アフリカの16か国32名の新入生のほか、在学留学生、日本人チューター、教職員を含む総勢68名が参加し、新入生が自国の写真を交えて自己紹介するなど互いの親睦を深めました。6月29日、本学研究機構URAオフィスでは、西川マリ氏(カクタス・コミュニケーションズ株式会社)を講師として「アクセプトされるための英語論文執筆ワークショップ」を開催しました。このワークショップは、国際的な研究成果の発信に欠かせない英語論文において、より質の高い論文の執筆方法の修得を目的としたもので、教員、大学院生など23名が参加しました。ワークショップでは、「曖昧な表現を避け、明確かつ簡潔に記述する」など、日本人に特に必要な執筆上の留意点が述べられました。また、日本人が実際に執筆した論文を題材に、「論文の構成と適切な情報配置」について、グループワークを通じて理解を深めました。環境科学・社会基盤国際プログラム留学生歓迎パーティー開催17Focus3月4日、埼玉県とメキシコ州の姉妹都市関係、日墨学長会議から発展した本学協定校メキシコ国立自治大学(UNAM)との学術協力関係の深化を目的とし、合同フォーラムを実施しました。はじめに、イヴァン・オルテガ教授がUNAMの概要説明を行い、山口宏樹学長より歓迎の挨拶、長沢誠准教授より本学の最近の研究活動と国際化について説明がありました。このフォーラムを通じて、人文社会と科学における今後の連携について両大学の理解を深めました。各教授らにより、最近の研究活動とともに、それらの学部・研究科の概要と共同プログラムについて紹介され、今後、両大学における共同研究の可能性を探るよい機会となりました。メキシコ国立自治大学と合同フォーラムを開催18Focus「アクセプトされるための英語論文執筆ワークショップ」を開催19Focus大学院理工学研究科田代信教授と寺田幸功准教授の研究グループは、ミッション提案時から約10年にわたり、JAXAやNASA等と共同で、エックス線観測衛星「ひとみ(ASTRO-H)」に搭載した軟エックス線分光器SXSの信号処理部の開発や、搭載機器の解析ソフトウェアーの構築等を行ってきました。今回の発見は、2016年2月に無事に軌道に投入された「ひとみ」衛星の初期観測の成果です。今回、観測対象としたペルセウス座銀河団は、標準的な銀河団の一つであり、中心にあるブラックホールの活動で、高温ガスは激しくかき混ぜられた乱流状態にあるとされてきました。今回の観測結果から、SXSの驚異的な分光能力の実証に加え、これまでの予想を大きく覆す「静かな銀河団ガス」が存在することがわかりました。ペルセウス銀河団に「静謐な」高温ガスを発見JAXA・NASAなどと共同研究20FocusHighly Cited Researchersは、世界的な情報サービス企業であるトムソン・ロイター社が、科学研究の各分野において高い影響力を持つ科学者を論文の引用動向から分析し選出したもので、今回は全世界で約3,000人の科学者が選定されました。日本の研究機関に所属している研究者は約80名おり、髙木教授は「Plant & Animal Science」分野(日本人研究者28名選出)において選出され、同社より証書が授与されました。大学院理工学研究科 髙木優 教授が「Highly Cited Researchers」に選ばれる!21Focus西村晋平さん(右)「ひとみ(ASTRO-H)」衛星(C)JAXA 「官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム~」は学生の実践的な学びを焦点に、自然科学系分野、複合・融合分野における留学や、新興国への留学、諸外国のトップレベルの大学などに留学する学生を支援するもので、各領域でリーダーシップを発揮する多様な人材を支援し、海外留学の機運を高めることを目的としています。第1期生として台湾へ留学した理工学研究科の修了生 西村晋平さんが、同プログラムのホームページに取り上げられました。西村さんは、本学初のダブル・ディグリー・プログラム学生として、2016年1月には国立交通大学の修士号を、同年3月には本学の修士号を取得し、トビタテ生として大きな成果を挙げました。留学経験が就職活動に与える影響について、「留学中に挑戦トビタテ!留学JAPAN第1期生西村晋平さんからのメッセージ第5期生には東郷祥大さんと柳谷直治さんが採用される!16Focusした経験、身に付けた思考など、評価いただける強みが増えたと感じた。」とし、「就職活動において留学は必ずプラスになる経験です。」と後輩へアドバイスがありました。また、6月17日には、第5期生として大学院理工学研究科1年の東郷祥大さん、経済学部2年の柳谷直治さんの2名が採用になりました。今後、一人でも多くの埼大生が世界へ「トビタテ」るよう、留学にチャレンジしていくことが期待されます。5月24日、チュラーロンコーン大学経済学部生7名が、同学部副学部長のシリマー准教授の引率の下、本学経済学部を訪問し、研究機構 盧晟喆(ノーソンチョル)助教によるヒューマン・リソース・マネジメントの特別講義を受講しました。講義後、本学経済学部生とともに、昼食と川越市内を観光し、学生交流を深めました。同大学はタイ王国の名門大学で、1997年に部局間(経済学部)、2002年に大学間交流協定を締結。本学からも経済学部生が、学部専門科目の一環で同大学を訪問し、作成した英文論文の討論や視察調査などを行なっており、今後も学部間の交流を続けていく予定です。タイ・チュラーロンコーン大学の学生グループが経済学部を訪問15Focusせいひつ  03

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