SAIDAI CONCIERGE vol.28
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グローバルに活躍する人材へ留学生たちの生活のサポートを行うために、埼玉大学の留学生寮「国際交流会館」で住み込みで活動するボランティアのこと。英語で基本的なコミュニケーションが取れる埼玉大学の学生で、在学予定期間が1年以上あれば、誰でも応募することができます。いった業界で仕事がしたいと考えていました。そして、この業界も海外進出が顕著なので、自分が思い描いている未来を実現するためには英語によるコミュニケーションスキルが必要不可欠。英語力を向上させるために、生の英語を聞いたり、話したりする機会をたくさん持ちたいと思い、生活の中で留学生と接するRAになろうと考えたのです。 RAといっても、毎日決まった仕事がある訳ではありません。主な仕事は、日本に来たばかりの留学生が安心して学生生活を送るための生活援助。日常生活の手伝いのほか、月に1度開催する国際交流イベントの運営などを行います。そのような交流を通じて、留学生の友達も増えますし、交流会館の中は、基本的に英語で話すので、英語を使う機会はやはり多いです。その結果、確実に英語力は上がっています。昨年タイに留学した時に比べると、自分の言いたいことを自由に伝えられるようになりましたね。 サポートの内容は様々ですが、最近は、区役所に一緒に行って行政手続きの手伝いをしたり、体調の悪い留学生に付き添って病院行ったりしました。ここで得たスキルを活かして日本の土木技術を世界に発信 初めは自分の英語力が伸びればよい生きた英語に毎日触れられる貴重な環境 レジデント・アシスタント(RA)になろうと思った一番の理由は、英語力を伸ばしたかったからです。 大学院では、高速道路を対象にした研究に取り組み、将来は建設や土木と国際交流会館のレジデント・アシスタントと思って始めたRAでしたが、色々な国の留学生と交流することで視野が広がったのは収穫の1つだと考えています。それまでは、固定概念にとらわれていたところがあったのは否めませんが、国民性や文化が異なる留学生のことをより深く知ることで、視野が広がりました。 大学院修了後は、仕事や論文発表などを通じて、日本の土木の技術を発展途上国の技術者に伝えたいと考えています。そのためには研究内容を英語で説明できるだけでは不十分。きちんと相手の背景を理解して、適切なコミュニケーションをとるためのスキルも必要ですが、RAを経験したおかげでそのようなスキルも身につきました。 RAと留学生は、お互いの生活の場で交流するので、本当に距離が近く、本音で話せます。また、世界各国から留学生が集まっているので、幅広く密度が濃い異文化交流が経験できるのも特徴です。将来、グローバルで活躍したい人は、RAになって損はないと思います。初めは英語で基礎的なコミュニケーションが取れれば大丈夫。それほどハードルは高くありません。それよりも熱意や留学生の助けになりたいという気持ちの方が大切です。家賃もこの辺りの相場に比べると安価だし、良いことずくめだと思いますよ。今年3月から国際交流会館のレジデント・アシスタント(RA)を務める日本人学生に、RAになろうと思った理由や、なってよかったことについて話を聞きました。留学生のサポートを通じて経験できた真の異文化交流大学院理工学研究科環境システム工学専攻環境社会基盤国際コース博士前期課程2年生鈴木 優佑さんさいたま市立浦和高等学校出身11SAIDAI CONCIERGE

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