SAIDAI CONCIERGE vol.28
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巻頭特集世界で学ぶ! 埼玉大学の留学制度留学で気付いたこと&成長できたこと留学経験者が語ります!世界各国にある交流協定校で学ぶ海外協定校への派遣留学Exchange Program埼玉大学と協定校両方の学位が取得できるダブル・ディグリー・プログラムDouble Degree Program留学中に現地の人の家で行ったハロウィンパーティの様子「パリ第7大学」で一緒に学ぶ学友達と狩野さん 現在、大学院で生物を分子レベルで解析するという研究を行っていますが、留学しようと考えたのは、研究を進めるためには英語で書かれた論文を読む必要があると気付いたことがそもそものきっかけでした。そして、生物学を英語で学ぶことで、研究で使える英語力を身に付けたいと考え、英語圏の大学で生物学が学べる大学への留学を決めたのです。 当初の目的通り、留学先では生物学の講義中心に履修しましたが、初めの2、3か月は、先生が何を話しているのか分からず苦労しました。それでも毎日、録音した講義の音声をわかるまで繰り返し聞くことをしていたら、徐々に内容が理解できるようになり、留学を終える頃には、生物を研究するための英語力はある程度身についたと思います。他分野だと心が折れたかもしれませんが、やはり好きな分野だったので続けることができたのでしょう。留学した経験を振り返って思うのは、環境を変えることで、いつもと違う視点で自分を見つめ直すいい機会になったということ。自分の英語力の低さと自分の好きな分野で研究していることの素晴らしさに気付けたことで、やるべきことが明確になったのは大きな収穫だと考えています。 専門が開発経済学でアフリカの仏語圏に興味があったため「仏語を習得すること」とアフリカの開発援助に大きな影響力を持つ「国際連合や欧州連合(EU)について現地で学ぶこと」を目的に「パリ第7大学」へのダブル・ディグリー・プログラムへの参加を決めました。 また、日本語はもちろん、英語も通じないという厳しい環境に身を置くことで自分を大きく成長させたいという気持もあったと思います。このプログラムでは、2年生の後期から4年生の前期までをパリで過ごしますが、現在大学では経済学の専門科目の他、語学や教養科目を履修しています。こちらの講義では、日本とは異なり、学生が積極的に発言し、よく議論します。様々な人の意見が交わされることで新しいアイデアや考え方が生まれるプロセスを目の当たりにして、人と話すことの大切さを知らされています。また、以前は趣味が似ている人とばかり付き合いがちでしたが、そうでない人と話すことで視野が広がることにも気付かされました。 将来は、国際連合のような機関で発展途上国の開発に携わる仕事がしたいと考えています。その実現のために専門的な分野で自分だけの強みを作ることが現在の課題です。専門分野を英語で学ぶことで得られるもの留学で視野が広がり世界が変わりました大学院理工学研究科生命科学系専攻分子生物学コース2年生藤井美翔さん専修大学松戸高等学校出身経済学部経済学科3年生狩野志文さん群馬県立高崎高等学校出身2017年8月から9か月間アーカンソー州立大学ジョーンズボロ校に留学2017年9月からパリ第7大学に留学中3SAIDAI CONCIERGE

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