埼玉大学 教養学部 2018
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多様性と共通性の理解ひとくちに欧米といっても、その中には異なる歴史的背景を持つさまざまな言語、民族、文化が共存しています。同時に、その多様性は、キリスト教を始めとするいくつもの共通点によって支えられてもいます。これらの多様性と共通性についての正確な認識を身につけ、同時に現代世界のかかえる問題へと結び付けていくことが、この専修課程の目標になります。情報の発信をめざしてヨーロッパやアメリカについて学ぶ際には、外国語の学習が欠かせません。本専修では、ネイティヴ・スピーカーによる各国語の作文・会話や各国語で行う文化・社会についての授業を用意し、外国語でのコミュニケーション能力の向上も図ります。皆さんが大学で学んだことを、今度は世界に向けて積極的に発信できるようにすることが、本専修の願いです。ロジャー・ブラウン(日米関係史、日本近現代史)  野村 奈央(アメリカ研究、マテリアル・カルチャー研究) 宮田 伊知郎(アメリカ史、アメリカ研究)畑 悠介(イギリス文学、文化)  野中 進(ロシア文学、批評理論) ラース・ベルトラム(ドイツ語圏の文化、比較文化)松原 良輔(ドイツ語圏の文化、文学)   明星 聖子(ドイツ語圏の文学、編集文献学) アラン・ジョージ・ミルン(英語教育、言語習得論、イギリス文化)アメリカ合衆国は、様々な歴史的、文化的背景をルーツとする人種や民族で構成されています。「自由」と「民主主義」や「平等」の名のもとに、異なる文化を尊重し、多様性を重んじることは、アメリカ社会をまとめあげる理念になっています。しかし、2017年のトランプ政権発足に象徴される強烈な排他的ナショナリズムの登場は、こうした多文化共存「多からなる一」の伝統にまっこうから対立するものにも見えます。なぜ、こうしたことが起こるのでしょうか。本専攻では、アメリカ研究、アメリカ史、日米関係史、マテリアル・カルチャー研究を主フィールドとしながら、超大国アメリカの社会と文化を学際的な視点から学ぶことを通して、「自由」「民主主義」「平等」の意味を考えていきます。人種、エスニシティ、ジェンダーや階級の相互作用など、アメリカを中心としたグローバル社会を理解するために不可欠な知識を習得し、批判的な思考力を養います。それぞれの地域が歴史と伝統に根ざした多様性を保ちながら、EUのような統合への試みを続け、グローバル化する世界において独自の文化像を模索する-このようなヨーロッパの姿には、国際社会における日本のあり方を考えるための、さまざまなヒントが隠されています。イギリス・ロシア・ドイツ語圏の専門家がそろったこの専修では、自分の関心のある国や地域について重点的に学ぶだけでなく、広くヨーロッパ全体に共通する文化の諸相をとらえることを目指しています。ヨーロッパ文化専攻 豊かな文化と変化する社会を通して世界のいまを考えるアメリカ研究専攻 多文化の衝突と共存に自由のいまを考える15

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