埼玉大学 教育学部 2018
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学校教育教員養成課程教育学専修教育の現実から「なぜ」「どうする」を追究する小学校コース■ 主な授業科目 ■教育法学概論、教育社会学概論、教育史概論、ジェンダー教育学概論、教師教育学概論、環境教育学概論、福祉教育フィールドスタディ私は今、日本の小学校で教師として働くことを目指し、セルビアという国に留学しています。私が「学校の先生になるためにこそ、英国や米国でなく自分や日本と縁が薄いセルビアで過ごそう」と思ったのは、専修独自の実習を通し、あるハンセン病回復者の方に出会えたからです。私の周囲には「子どもが好きだから教師になりたい」という友人が沢山います。そしてかつての私も全く同程度の「理由=願望」しか持ち合わせていませんでした。そんな時、毎年2回の実習でお会いくださるハンセン病回復者の方は、私が4度目の実習でお会いした際、「教師になりたい」という友人に以下の言葉を投げ掛けてくれました。「私たちハンセン病元患者の中にも教師になりたいと夢を持っている仲間は居た。しかしハンセン病を発症したら最後、その夢は決して実現し得ないものになってしまった。無理やり強制的に夢を捨て夢をみないことが求められたのです。だからこそ、私たち元患者に出会った皆さんには『なりたい』から教師になるのではなく、『自分は教師になるべきだ』という『理由・使命』を見つけてほしい。そんな自分の『夢の意味』を見つけるための大学生活を送ってほしい。そしてハンセン病に対しかつてあったような差別や偏見を持たない子どもを育ててほしいのです」。この回復者の方の言葉は今、私にとって「教師になるために、どんな大学生活を送るのか」についての大きな指針になっています。こんなふうに誰かの想いを引き継ぎながら、教師として働くことを目指したくなるのも、本専修ならではの学び方です。■ 専任教員本専修は、新たな教育・学習社会を創造する学校教員の養成を目指します。グローバル化する社会のなかで、子どもを取り巻く環境は大きく変化しています。さまざまな教育問題や困難を前に、既存の学校の枠組みや教師個人の力量では、子どもの豊かな学びと生活を支えることが困難となりつつあります。そこで本専修では、子どもを取り巻く学校・地域・家庭・行政の4つの要素を多面的・重層的に捉えて、相互の連携による新しい教育のあり方を創造しうる、広い視野と深い洞察力を持った学校教員の養成を目指しています。学生の皆さんが、教育の現実を分析し、処方し、実践していく、そのような立脚点、判断力、行動力を身につけるためのカリキュラムを用意しています。このような教育理念のもと、本専修には2つの学習・研究領域を設定します。学校・地域・家庭・行政の連携をキーワードに、特に学校教育に焦点をあてる「子どもと学校教育」領域と、学校・国境・文化・信仰の垣根を越え、地域社会やさまざまな社会問題の当事者との創造的協働共育を目指す「いのちとくらしの教育」領域です。Student'sVoice「いのちとくらしの教育」領域の実習(パキスタンイスラム共和国でのフィールドワーク)の様子:日本の子ども以上の明るい笑顔に、途上国の孤児院で出会って日本教育史料の宝庫、唐澤教育博物館を訪れて(ゼミ遠足)「いのちとくらしの教育」領域の実習でハンセン病回復者の方とともに安藤 聡彦川元 克秀北田 佳子高橋  哲田代美江子福島 賢二山田 恵吾環境教育・社会教育いのちと福祉の教育教師教育・授業研究 教育政策と法ジェンダー平等と教育社会問題としての教育日本の教育文化史羽野 萌 4年生10

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